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■二十一歳でデビューされ「異邦人」が大きな反響を呼んだころはどのような心境でしたか。 最初の曲からヒットするというのはまったく想像していませんでした。シンガーソングライターやアーティストというのは、長い時間をかけて蓄積してようやく自分の世界を理解してもらえると思っていましたので、うれしさと同じくらい不安もありました。
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■ご結婚を機に芸能界を引退され、教会音楽の道に進まれた。結婚後は時々ミッションスクールや教会で音楽のお手伝いをしていましたが、もっと聖書のことを知りたいと思うようになり、神学校に入学して勉強しました。卒業後は牧師や宣教師になる人もいる中で、神学校の先生や学友が、ずっと音楽をやってきたのだから音楽伝道をしたら、と励ましてくださった。きっとそれが神様の喜んでくださる仕事かもしれないと思い、教会音楽家として歩み始めました。■音楽伝道の活動では、「光」を伝えるということを大切にされていますね。芸能人やタレントは自分がスターとして光になる仕事です。でもクリスチャンだけではなく信仰を持つ方は全体がそうだと思いますが、自分が中心となって光り輝くのではなく、受けた光を反射するというような仕事ができたらと思っています。イエス様のことを伝えていくのは、神の方が光なので、歌ったり話したりする私もスターを指さす一人であり、本物の光がこっちにあるよ、と皆さんに興味を向けていただけるようなことができればいいですね。■ニューミュージックの歌手時代とは歌われるテーマも大きく変わりましたね。以前は、やはり男性と女性の恋愛の歌がメーンでしたが、賛美歌の歌詞は神様をほめたたえている曲が多い。ほめたたえるってどういうことかと調べていくと、結局、神様に「アイラブユー」と言っているのが賛美歌なのですね。それまでは架空の恋人やストーリーを想像してラブソングを作っていましたが、今は神様に捧げるラブソングに変わったのかなと思います。■表現される愛も異なる。世の中の歌を作っていた時は、もう愛は冷えてしまったとか、あなたは去ってしまったとか、終わってしまう愛を結構描いていました。でも聖書には、愛はいつまでも絶えることがないと書かれている。愛って終わらないんだ、と分かったことも大きな違いですね。 |
■現在は主にどのような活動をされていますか。聖書の世界をアートや旅、フードなどを通じてご紹介する「バイブル・カフェ」という活動を五年前から教会やカフェやレストランなどで続けています。各地で行なっているチャペルコンサートでは、古くからある賛美歌やオリジナルのCCM(現代的キリスト教音楽)のほか、童謡や小学唱歌、自分が音楽を好きになるきっかけになったポップスなどを幅広く歌っています。一般の方と信仰を持っている方の橋渡しのようなことができればと思っています。■久米さんにとって「異邦人」とは。 私は久保田早紀で「異邦人」を歌っていたころも「クリスチャンですか」とよく聞かれましたが、当時は信仰や教会からは遠ざかっていた。洗礼を受けて聖書を読み始めたら、異邦人とは神の民ではない、神の恵みや祝福から漏れてしまっている人という意味で使われていて、私自身が神様から背を向けた異邦人だったということをまざまざと知ることになりました。
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| くめ・さゆり氏=昭和三十三年、東京生まれ。共立女子短期大学文科卒業。東京バプテスト神学校修了。昭和五十四年から五年間、久保田早紀の名でシンガーソングライターとして活躍。引退後は音楽伝道に携わり、現在、日本聖書協会親善大使、ゴスペル音楽院講師も務める。二十四日発売の新譜「天使のパン くめさゆり・さんびか集」(ミディ、三千百五十円)は伝統的な賛美歌やオリジナルソングなど十五曲を収録し、国内外のミュージシャンも参加している。 |