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兵庫県神社庁(藤原正克庁長)主催の神道連続講座V「神道と日本文化―神々と道の文化―」(全五回)の第一回が十二日、神戸市中央区の生田神社会館で開かれ、薗田稔・京都大学名誉教授が「道の文化と広場の文明」と題して講演した。
同講座のコーディネーターでもある薗田名誉教授は、神道が教団宗教ではなく、宗教文化として日本の伝統文化に根付いているものと説明。もともと日本で使われている宗教という言葉への違和感があったといい、「宗教の『教』ではなく、『道』というとらえ方の方が大事なのではないか」との考えを述べた。
薗田名誉教授は「日本で営まれている宗教の在り方と法律概念の宗教がミスマッチ」と発言。その原因を明治期に英語の「religion」の訳語として「宗教」という言葉を当てはめたことにあると指摘した。そのことを示す例として、お盆や初詣でなど年中行事の中でさまざまな宗教行事に参加しながら、宗教や信仰を持っていない日本人が七割に上っているというデータを挙げた。
「日本人は宗教という言葉に違和感がある。それは自分たちの宗教文化とは無縁だと考えているから」と話し、神道のように神話と儀礼(祭り)がある宗教文化と、教義と信仰に基づくキリスト教やイスラム教などの教団宗教との違いを「文化の宗教」と「文明の宗教」との対比で解説した。
また、「われわれは自身の生き方の問題で宗教文化をとらえてきた。その意味で『道』という言葉がいろいろな形で使われるようになった」と述べた。今後の講座では、日本文化における「道」をそれぞれの講師が専門の立場から説明し、神社や神道とのかかわりを明らかにしていくという。