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九日から十日にかけての台風9号に伴う集中豪雨で、兵庫県などの各寺社や檀信徒宅に土砂流入や浸水などの被害が出ている。同県養父市の神社では本殿と拝殿が倒壊した。また、十一日に発生した駿河湾沖を震源とする静岡地震でも、神社の鳥居が崩れたり、寺院の墓石が倒壊した。十七日午後一時現在の各宗派の被災状況をまとめた。
台風9号による集中豪雨と静岡地震で、浄土真宗本願寺派(橘正信総長)の兵庫県、岡山県、静岡県の三県内の寺院や門徒にかなりの被害が生じている。
台風9号では、兵庫教区の光乗寺、円徳寺、教蓮寺、常徳寺(以上佐用組)、浄福寺(赤穂北組)、明願寺(宍粟組)、法眼寺、正行寺(岡山北組)の各寺院が被害を受けた。
兵庫教区教務所(松村彰道教務所長)が十六日までに把握した各寺院の被害状況は次の通り。詳しい被害状況は現在も調査中。
▽光乗寺=境内に土砂が流入▽円徳寺=本堂・庫裏が床下浸水▽教蓮寺=参道と本堂裏ののり面が崩落▽常徳寺=本堂が床下浸水、庫裏が床上浸水▽浄福寺=門徒宅四十戸が床上浸水▽明願寺=近隣住民七十五人が一時同寺に避難▽法眼寺=庫裏が床下浸水、境内に土砂流入▽正行寺=本堂と庫裏の間で雨漏りが発生
台風9号の影響で、真宗大谷派山陽教区山陽二組(兵庫県南西部)内の寺院、門徒宅が被害を受け、一ヵ寺の庫裏が床上浸水した。また静岡地震では、静岡別院(按察爾輪番)をはじめ岡崎教区内の数ヵ寺に墓石のずれや屋根瓦の落下などの被害が出ている。
台風9号に伴う大雨により、兵庫県養父市の神社が被災した。兵庫県神社庁(藤原正克庁長)によると、被災したのは齋神社(安積仁三宮司)。土砂崩れにより本殿が倒壊し、拝殿もほぼ倒壊した。十七日現在、齋神社のほかに台風9号で被災した神社の報告は入っていないという。
駿河湾沖で発生した地震による静岡県内神社の被害状況は数十社に及ぶが、灯籠や玉垣など工作物の倒壊で、大きな被害は確認されていない。
主な被害としては、焼津市に鎮座する大井八幡宮の鳥居上部の横木が落下。焼津神社では玉垣が倒壊した。また、伊豆山神社(熱海市)社務所の壁の一部が剥落し、玉垣・灯籠が倒壊。静岡浅間神社(静岡市)では石灯籠・玉垣が倒壊した。
高野山真言宗の社会人権局(深真樹局長)によると、兵庫県佐用町内の数ヵ寺で床下浸水や瑠璃寺(大江秀謙住職)聖天堂の石垣に崩落の恐れがあるなどの被害があり、瑠璃寺と常福院(小紫秀真住職)の二ヵ寺が同町の勧告に従い一時避難した。亀田龍昇播磨宗務支所長によると、瑠璃寺と常福院の間を流れる千種川の支流で流木が堆積し、水が流れ出たことが直接原因だという。
同県宍粟市の西方寺(平田順亮住職)では、境内に土砂が流れ込むなどの被害があった。
静岡地震の影響については、東名高速道路が崩落した静岡県牧之原市内の弘法寺(武田義昭住職)と西山寺(鈴木秀和住職)の二ヵ寺で、瓦数枚の落下や壁の一部崩落、墓石がずれるなどの被害があったが、いずれも軽微でけが人はいなかったという。
静岡地震で、曹洞宗寺院にも被害が出ているもようだ。曹洞宗宗務庁によると、十七日午前までに静岡県周辺の寺院から、屋根瓦の崩落や墓石・位牌の転倒といった被害の報告が寄せられているという。
静岡地震で、浄土宗では静岡教区の十五ヵ寺で堂宇の損壊や墓石の倒壊などの被害があった。被災したのは、揺れが大きかった静岡市や焼津市、島田市などの寺院が中心。ただ、被害はいずれも比較的軽微で、現在のところ、緊急の支援を必要とする寺院の報告は寄せられていない。
他方、九日夜に発生した兵庫県佐用町を中心とする水害では、六ヵ寺が被災した。これまでに著しい被害は報告されていないものの、檀信徒に行方不明者が出ている寺院もあるという。