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天台座主への登竜門の戸津説法が二十一日から大津市の東南寺で行なわれている。今年の戸津説法師は、千葉県芝山町の観音教寺の濱名徳永住職(80)。戸津説法は五日間にわたって法華経八巻の功徳を説く。濱名住職は初日の説法で「私は自分で納得しないことは人に話せない」と語り、法華経について自身の体験を踏まえながら解説した。満堂となった堂内では、半田孝淳天台座主はじめ宗内の要職者ら僧俗が、濱名住職の説法に静かに耳を傾けた。
濱名住職は「草木国土悉皆成仏」について最初、「仏になるのは簡単なことではない。それなのに草木がどうして仏になれるか。信じられない」と思っていたが、ある時、厳しい環境の中で一生懸命花を咲かせている木を見て、「草木の心と私の心を比較したら、私はとうてい及ばない」と気付かされたと述べた。
「四教儀」の「初発心時便成正覚」に関連して、猟犬は猟師の撃った鉄砲の弾が獲物に当たるかどうか予知しているという話を紹介。「本当に狙いが定まっていれば、弾が発射されてから時間はかかるが、弾は当たっている。仏様の心をとらえ、それを持っていれば仏になっている」と説明した。
戸津説法は宗祖伝教大師が両親への孝養として始めた。説法を終えると、天台座主に連なる経歴法階の第四位「望擬講」に選ばれる資格を得る。