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わかりやすい経典作成を   妙心寺派松井総長、公約実現へ説明会

2009年9月19日

臨済宗妙心寺派の松井宗益宗務総長が、今年五月の就任時に公約として打ち出した現代的課題などを検討する新しい三つの委員会の発足説明会が十七日、大本山妙心寺宗務本所で開催された。松井総長は「寺も社会から必要とされなくなれば消えてゆく」と危機意識を強調し、檀信徒や社会一般とのつながりを一層強める必要を力説。"わかりやすい布教伝道"を支える教学の再構築を訴えた。

新設されたのは「わかりやすい経典・回向等の作成委員会」「教化布教の手引き(葬儀・法要等)作成委員会」「現代的課題検討委員会」の三つの委員会で、現代的課題検討委員会は「生命倫理諸問題」「自殺・いじめ問題」「憲法第九条問題」を分担する三つのグループに分かれる。

松井総長は就任の所信で「教学の再構築と、現代社会の諸問題に対し迅速に対応するための組織の立ち上げ」を挙げており、それを具体化したものだ。委員は若手中心の二十一人。ほかに各委員会一人ずつのオブザーバーが選ばれている。

設立趣旨を説明した松井総長は「臨済宗の寺院はかつて武家社会に守られて経済的基盤は恵まれ、社会的にも影響を与えてきた。しかし、そのような関係が崩れた上、檀家制度も崩壊の危機に直面している。"教え"が理解されないまま、葬儀・法要だけの関係に安住していると、宗門も"灯々無尽"ならぬ"とうとう無人"になってしまうだろう」と強調。

「難しい言葉、上からの目線の説教で『般若心経』『坐禅和讃』を説いてもどれほどの人に理解されるだろうか。小学生にもわかるような布教活動を工夫しないと、社会から見放される。檀信徒や広く社会に禅の教えが理解されるよう、経典や教化の手引を検討してほしい」と要望した。

また現代的課題検討委員会については、「さまざまな現代の課題を社会とともに悩み考える」姿勢を重視。「原点は仏教、さらに禅、臨済の立場からそれらの問題を説明すべきは説明し、檀信徒や社会に対し宗門の立場を明らかにしたい。宗門内で賛否は出るだろうが、必要な事柄については、黙しているより姿勢を明示した方がよい」と方針を提示した。ただし、基本的な考え方として、これらの委員会の成果を末寺に対して強制力のあるものとすることは否定。「宗務本所から押し付けるのではなく、求めている人のために提供する」ことを確認した。


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このページの最終更新日 2009年09月19日