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世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録された「吉野大峯」「熊野」「高野山」の三霊場の十五寺社でつくる「紀伊山地三霊場会議」が発足し、その開創法要と第一回総会が六日、奈良県吉野町の金峯山修験本宗総本山金峯山寺で行なわれた。同遺産の保全と発展の活動に三霊場で結束して取り組むのが狙い。会議の総裁に松長有慶高野山真言宗総本山金剛峯寺座主、副総裁に朝日芳英熊野那智大社宮司、代表幹事に田中利典金峯山寺執行長が就任した。
同会議は、遺産の保全・継承、啓発・広報活動に宗教者が連携して取り組むための"ネットワーク会議"として「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録五周年を機に金峯山寺が提唱。昨年十二月の発起人会以降、設立準備が進められた。
同会議の会員は、世界遺産に登録された次の十五寺社。吉野大峯=金峯山寺、吉野水分(みくまり)神社、金峯神社、吉水神社、大峯山寺▽熊野=熊野速玉大社、熊野本宮大社、熊野那智大社、青岸渡寺(天台宗)、補陀洛山寺(同)▽高野山=金剛峯寺、金剛三昧院(高野山真言宗)、慈尊院(同)、丹生官省符神社、丹生都比売神社
開創法要は六日午後二時から、会員寺社、行政関係者ら約五十人の参列のもと、五條覚堯金峯山寺管領の導師により同寺蔵王堂で厳修された。
導師表白に続き護摩供が営まれ、松長座主、朝日宮司はじめ参列者が順次、焼香。挨拶した五條管領は「三霊場の寺社が力を合わせて活動する意味は大きい。今の不安な日本に元気を与えるだろう」と同会議の発展に期待を寄せた。
開創法要に続き同寺本坊で総会が開催され、会則・役員・事業・予算の各案が承認された。
役員は総裁・副総裁・代表幹事のほか幹事(五人)、監査が決まった。任期は三年。顧問にイコモス(ICOMOS=国際記念物遺跡会議、非政府組織でユネスコの諮問機関)委員の宗田好史京都府立大学准教授、稲葉信子筑波大学教授が就いた。事務局は代表幹事の寺社(=金峯山寺)に置かれる。
会則では、会議の「目的」が「『紀伊山地の霊場と参詣道』の保全と発展に寄与する『第一の門番』としての役目を果たすこと」と定められた。「第一の門番」はイコモスが定めた「国際文化観光憲章」にある言葉で、custodianの訳語。世界遺産の自然と文化を守る役目を担う人々を指す。