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半世紀ぶり改定へ   本願寺派「食事のことば」

2009年10月17日

浄土真宗本願寺派(橘正信総長)は、約五十年前に改定された「食事のことば」の内容を改める方向で現在、検討を進めている。「み仏と、みなさまのおかげにより、このごちそうをめぐまれました」などの現在の「食事のことば」が、仏(阿弥陀如来)がキリスト教の神のような造物主と受け取られかねない内容を含んでいることなどが変更の理由。新たな「食事のことば」は、食事が多くの動植物のいのちの犠牲の上に成り立っていることを踏まえ、そのいのちへの感謝と慚愧を明らかにすることなどに重点が置かれている。

「み仏と、みなさまのおかげにより、このごちそうをめぐまれました。深くご恩を喜び、ありがたくいただきます。」

「尊いおめぐみにより、おいしくいただきました。おかげで、ごちそうさまでした。」

前者が現行の「食前のことば」、後者が「食後のことば」で、食事の際にはそれぞれ後半部分を全員で唱和する。

この「食事のことば」は、昭和三十四年一月二十五日発行の宗派の広報機関誌『宗報』に掲載され、宗内に周知が図られた。

「我今幸いに仏祖の加護と衆生の恩恵により……」との改定前の「食事のことば」には難解な表現が多く、「無作法にはしをとる者もある」ために、より分かりやすい内容に改められた。

これは会食や寺族、門信徒の家庭での食事の作法として長年にわたり親しまれてきたが、半世紀を経て日本人の食に対する意識が変化しつつあることを受け、教学伝道研究センターに一昨年度に設置された「念仏者の生活実践検討会議」が中心となり内容の見直しに着手した。

▽「み仏と、みなさまのおかげにより、このごちそうをめぐまれました」の表現は、仏(阿弥陀如来)がキリスト教の神のような造物主と受け取られる恐れがある。

▽現代社会では「いただきます」という言葉があまり聞かれなくなっている。食べ物は多くの動植物のいのちの犠牲の上に成り立っており、そのいのちへの感謝と慚愧の念を明らかにする必要がある。

こうした点を考慮して考案された「食前のことば」は「多くのいのちと、みなさまのおかげにより、このご馳走を恵まれました。深くご恩を喜び、ありがたくいただきます。」、「食後のことば」は「尊いおめぐみをおいしくいただき、ますます御恩報謝につとめます。おかげで、ごちそうさまでした。」。

先月末に開かれた教学振興評議会(会長=上山大峻・教学伝道研究センター顧問)では、この文案について「『御恩報謝』より『仏恩報謝』が適切」「表現が青少年向き。壮老年用に別の表現を用いた『食事のことば』を作るべき」などの指摘があった。

総局は現在、このような指摘を踏まえ新たな「食事のことば」の内容の最終文案の検討を進めており、決定次第宗内に周知するもようだ。


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このページの最終更新日 2009年10月29日