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| 時感断想 − 第64回 |
1、 宗教法人法の精神 宗教の特別な規制は誤り
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政権が交代した今、オウム真理教事件を機に改正された宗教法人法の問題について、もう一度考えてみたい。 宗教法人法は、昭和二十六年、連合国による占領が終結する直前に制定された。明治以来、宗教団体は政府の指導、監督の下に置くことを当然のこととしていたが、そのことが国家による多くの干渉を許すことになり、信教の自由が著しく侵害された。 そこで現行憲法は新たに政教分離の原則を導入し、宗教法人法はその原則に基づいて制定されたので、所轄庁による指導、監督はもちろん、宗教法人の活動に対する一切の介入を禁止した。 これに対して「宗教法人法は、宗教は悪いことをしないという宗教性善説に立つザル法である」などという非難が浴びせられたりもしたが、それは法の精神を理解しない的外れの批判であるといわなければならない。 たしかに宗教に対しては信教の自由が保障されているが、信教の自由は治外法権ではないので、刑法や民法はもちろん、道路交通法、建築基準法、食品衛生法など日本の法律はすべて宗教団体にも適用される。信教の自由は、場合によっては法の規制よりも優先するほどの強い権利ではあるが、最初から法の適用除外となるわけではない。 宗教法人法は、所轄庁による指導や介入を禁止しているが、国民一般に適用されている一般の法律が宗教法人に適用されることを否定しているわけではない(法第八六条)。もし、違法な悪事を働く宗教法人があれば、これらの法律を適用して規制すれば充分であり、宗教であることを理由に、国民一般とは別の規制は加えるべきではないというのが、法の精神なのである。 したがって、宗教法人法を改正する場合にも、この点は変えてはならないものであったはずである。「改正宗教法人法」は、この点どうであったのか、改めて検証する必要があると思われる。 |
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このページの最終更新日
2010年04月27日