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重責の4年間は恩返し

浄土宗西山禅林寺派宗務総長 総本山永観堂禅林寺執事長 奥垣内圭哲さん(68)

2017年7月19日付 中外日報(ひと)

奥垣内圭哲さん

1日に宗務総長に就任した。久我儼昭・前内局では、庶務部長を8年務めたが「これからは最終決定者として、最後は私がハンコを押すことになる。今までにない緊張感がある」。

総本山永観堂禅林寺は、世界最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」の「外国人に人気の日本の観光スポット」で上位にランクインするなど、国の内外を問わず高い評価を受けている。秋の紅葉はもちろん、緑豊かな境内や伽藍の佇まいが人々を引き付けるが、「何よりも、みかえりさん(本尊・みかえり阿弥陀)にじっくりと手を合わせてほしい。お顔の優しさや、お姿を脳裏に刻んでほしい」と願う。

住職歴は半世紀近い。大学4回生の時、師父の圭舟氏が亡くなった。それから1カ月もたたないうちに自坊・大蔵寺(京都市東山区)の住職に就任し、朝に檀信徒の月参りに行ってから大学に通った。

若い住職にとって、檀信徒との信頼関係を築くことは大きな課題だ。心掛けたのは「こちらから挨拶すること」。続けるうちにだんだんと、檀家の方から話し掛けてくれるようになった。「住職と檀家の付き合いというよりも、人と人との付き合い。向こうを大切にするうちに、こちらを大事にしていただけるようになった」

宗門運営のトップを担うことになった今、大学で教えを受けた教授や先輩僧侶、自坊の総代らの顔が浮かぶ。「受けてきたご恩をお返しするための4年間。私自身にとって人生の集大成」と重責を担う覚悟を決めている。

(丹治隆宏)