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多様な見方教える仏教

真宗木辺派新門 木邊顕麿さん(37)

2017年12月8日付 中外日報(ひと)

木邊顕麿さん

2年後の2019年5月に第23代門主に就任する。全国各地に赴いて教線を飛躍的に拡大した曽祖父の木邊孝慈・先々代門主をはじめ、祖父の宣慈・先代門主、父の円慈門主(77)はいずれも宗門寺院への巡教などに積極的で、「木辺派の門主はとにかく本山の外に出てご門徒や様々な人とつながりをつくっていく。門主にはそんなイメージがある」と考えている。

龍谷大文学部真宗学科を卒業後、30歳まで京都市内の小学校に総合育成支援員として勤めた。様々な障害がある児童の学習支援が主な仕事だが、常識にとらわれない子どもたちの発想に驚かされることが多かった。

「ある発達障害の児童に『100÷5』の計算をさせると『20』ではなく、『9、余り55』と答えた。その子は『まだ答えが二桁になる割り算を習っていない』と説明したが、それはそれで正しい答えなんです」

仏教や真宗は自分の価値観で相手を決め付ける凡夫の有り様を説く。障害がある子どもたちとの関わりを通して「仏教はいろいろな見方を教えてくれる。その教えは間違いではない」との思いを深めた。「真宗がとても好き。私も大勢の人に出会い、その教えを伝えていきたい」と願う。

龍谷大付属平安高と龍谷大に在学中はフェンシング部に所属し、同大で監督やコーチを務めたこともある。「フェンシングは一瞬の隙が勝負。チャンスを見逃さないよう相手をしっかり見る必要がある」とし、「それは出会った人に丁寧な姿勢で接し、尊重することにもどこか通じるかもしれませんね」とほほ笑んだ。

(池田圭)