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若い人を僧侶の道へ

4月から臨済宗妙心寺派管長になる瑞泉僧堂師家 小倉宗俊さん(69)

2018年1月5日付 中外日報(ひと)

小倉宗俊さん

4月から妙心寺派管長に就任するに当たり、「今、その重職について思い浮かべています。周囲の皆さんが就任に向けて動いてくれながら、私自身は何もできていない段階です」。宗門の課題については「僧堂を預かる身なので、お坊さんのなり手が少ないのが何よりも問題。若い人が僧侶の道を歩みたいと思う方法を皆さんと考えていきたいと思います」。

京都・大本山東福寺の門前にあった生花店「花善」で生まれた。子どもの頃から父母に連れられて東福僧堂に花を届け、慧日幼稚園に通い、雲水の衣やキビキビした所作に憧れた。その中の一人、後に瑞泉寺山内の龍泉院住職になる高橋良鑑氏から「将来はお坊さんに」と言われて育った。

得度は20歳の時。立命館大に進み、歴史を専攻して教員を目指したが、大学紛争の時代で講義もほとんどなかった。将来の進路を「ちょっとだけ悩んで」、龍泉院に赴き、高橋住職の門をたたいた。花園大に編入し、卒業後は三島・龍澤僧堂に掛搭。「僧堂生活に全く違和感はありませんでした。もっと厳しい思いをした方が良かったかもしれませんが(笑い)」。3年在錫して瑞泉僧堂に転錫し、松田正道師家から嗣法した。総掛搭年数は17年。

いつも心に置く言葉は『法句経』の「己こそ/己の寄る辺/己を措きて/誰に寄る辺ぞ/よく調えし/己にこそ/まこと得難き/寄る辺をぞ得ん」。よく法話でも取り上げ、中でも「よく調えし」が大事という。「根本は己ですが、よく調えていない己に依っているから駄目。常に私を問わねばなりません」。室号は玄玄庵。

(萩原典吉)