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創造的な思考で新風

真宗大谷派企画調整局参事 中山郁英さん(31)

2018年3月7日付 中外日報(ひと)

中山郁英さん

故郷の滋賀県長浜市を拠点に展開する、地域創生などの「伴走支援」事業が本職。大谷派寺院の門徒で、昨年4月に非常勤の同派企画調整局参事に登用され、宗務所職員を対象にした教育プログラムにも携わっている。

大学卒業後に大手自動車メーカーに就職し、マーケティングや商品企画を担当。「世界を相手に戦いたい」と思っていたが、入社3年目に実家の祖母の死去がきっかけで「自分はどう死にたいのか。最期は長浜で死にたい」と考えるようになり、外資系コンサルティング会社や東京大の教育機関での勤務を経て、Uターンした。

現在は「今までにない新たな価値の創造」を掲げ、長浜市のながはま市民活動センターのコーディネーターや、滋賀県にゆかりのある人々の新たなコミュニティー創出などを支援する一般社団法人「滋賀人」の代表理事などを務める。

宗務所では若手職員の教育プログラム「イノベーション道場」を立ち上げ、講師を担当。外食産業や自動車メーカー、製薬会社など異分野の企業の取り組みや広報戦術を参照するなどして、従来の宗務行政の方法にとらわれない創造的な思考を促している。僧侶の長所を「例え話がうまい。それは難しいことを分かりやすく伝える力であり、コミュニケーション能力の高さ」と感じている。

教団や僧侶の本分は仏教の教えを伝えることだが、人が本当の意味で教えに納得し、「心に染みる」のは、日常の様々な局面で生じる教えに対する「気づき」や「発見」の瞬間だ。「そうした気づきや発見を支援する活動も必要なのでは」と考えている。

(池田圭)