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人が癒やされる寺に

真言宗智山派別格本山高幡不動尊金剛寺貫主 杉田純一さん(68)

2018年3月30日付 中外日報(ひと)

杉田純一さん

昨年10月に86歳で亡くなった川澄祐勝・前貫主の後任として貫主に就任した。境内整備に尽力した先代・先々代の遺志を引き継ぎ、「参拝者が癒やされるお寺にしたい」と語る。

大正大卒業後、同寺に入寺し、総務部長、執事、執事長を歴任。秋山祐雅・前々貫主と川澄前貫主のもとで、寺門興隆に努めてきた。境内整備をはじめ、寺院の発展に多大な功績を残した先人の後を受け、「与えられた重責は大きい」と感じている。

2000年10月20日、脳梗塞に襲われた。右半身不随になり、約3カ月の入院。退院して高幡不動尊に復職した後も、体調が悪く遅刻・早退を繰り返していたが、川澄前貫主は注意することもなく、いつものように接してくれた。

「御前様が見守ってくれていなかったら、私は今、ここにはいないだろう」

「秋山前々貫主は書が上手で、川澄御前は努力家で俳句もうまかった。そんな二人と比べると私には何もない。煩悩だらけだ」と謙遜するが、人付き合いが好きで、執事長として、川澄前貫主に代わって寺の対外的な交流を任されていた。川澄前貫主には「誘いを断ることを知らない」とあきれられたことも。

人との触れ合いを大切にしてきたからこそ、これからは参拝者と接する僧侶や職員の姿勢が肝要だと知った。

「様々な悩みを持って訪れるのがお寺。そんな人に優しく接することができる僧侶、職員がいる寺にしたい。そのためには寺内部で笑顔が絶えない環境をつくることが私の役目だ」

(甲田貴之)