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アベノミクスを厳しく批判する経済学者 浜矩子さん(62)

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2015年1月21日付 中外日報(ほっとインタビュー)

資本暴走、人間の営み守れ

経済のグローバル化に伴う資本の暴走はとどまることを知らない。人々がその流れに翻弄される中、「経済活動は人を幸せにするためにある」と強調する一方、「宗教者は経済活動をまともに抱き留めているか」と問い掛ける。

(池田圭)

経済学者 浜矩子さん
三菱総合研究所ロンドン駐在員事務所長、同研究所主席研究員を経て、同志社大大学院ビジネス研究科教授。専門はマクロ経済分析、国際経済。経済動向に関するコメンテーターとして内外メディアでも活躍。著書に『グローバル恐慌』『新・国富論』『「アベノミクス」の真相』など多数。

安倍政権の経済政策を痛烈に批判し、特に「人への関心が薄い」と指摘しておられる。

人への関心が薄くなったというよりは、人に目が向いていない。それは経済政策ではありません。要は安倍政権が志向しているのは富国強兵路線だということをきちんと見抜かなければならないと思います。

「富国強兵」という言葉にもいろいろなニュアンスがありますが、彼らの場合は明らかに強兵のための富国。そういう目的意識を持っているところに強い問題性があると思います。

安倍政権のやり方が経済政策として適切かどうかとか、成果が上がるとか上がらないとか、彼らのいわゆる「三本の矢」の何本目が何の矢なのか、などということを我々が暗記してあげる必要はありませんよね。

安倍氏は「強い日本を取り戻す」と言っている。強い日本を取り戻すために強い経済を取り戻す。どうもそういう発想のようですね。国家の強さを底上げするために強い経済を志向する。そこがおかしい。それは経済政策ではないと思います。

なぜなら経済活動は人間の営みです。経済活動は国家のための営みではありません。人の営みである経済活動に働き掛けるのが経済政策なら、経済政策の目が人に向かわないというのは定義矛盾です。

さらに言えば、経済活動が人の営みである以上、経済活動が人を不幸にするはずはない。人を不幸にする側面が多少ともあるなら、そのような活動は経済活動ではない。