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「宗教都市」京都の京都市長 門川大作さん(64)(1/2ページ)

2015年2月4日付 中外日報(ほっとインタビュー)

「未来のまち」にも宗教施設

京都市長に就任して7年。今月で任期(2期目)の最終年に入った。「京都最大の特性は宗教都市であること」と話す門川市長は、そのまちの可能性をどう見ているのか。

(杲恵順)

京都市長 門川大作さん
2008年に教育長から市長に就任。「現地現場主義」に徹し市民活動の場を駆け回る。就任からの訪問数は5千カ所を超えた。市民と汗する「共汗」と、市民の視点に立った政策の「融合」をキーワードに市政改革を進める。

京都というまちの魅力について聞かせてください。

門川千年前の京都・平安京は世界五大都市の一つでした。100万人を超える都市で、千年以上、都市の営みが一度も遮断されずに脈々と続き、発展している都市は世界でも例がないといわれています。

そこには、自然と調和した暮らしや「ものづくり」が連綿と続いています。伝統産業からiPS細胞まで作るまちです。そして、『源氏物語』や『方丈記』、能や狂言など「ものがたりづくり」も、同時に続いています。茶道や華道、香道、漫画なども、京都で生まれた精神文化であり「ものがたり文化」です。それらは「人々の美学」や「生き方の哲学」とも言い換えられるでしょう。物質文化である「ものづくり」と、精神文化である「ものがたりづくり」が相互に刺激し合い、高め合って発展し、その中で「ひとづくり」が行われ、「まちづくり」が継承されてきたのが京都です。その背景には、宗教都市としての性格が強くあります。

独自の技術を誇る企業が数多くある京都では、世界に冠たるオンリーワンのハイテク企業が多数あります。そのルーツはおおむね、仏具や神具、印刷、京焼・清水焼、織物、染め物、お酒などの伝統産業で、これらから精密機器、医療機器、セラミック、コンデンサー、創薬、バイオ産業などに進化しました。そこには宗教との関わりが大きくあります。教典を印刷するために印刷業が発展したように、宗教を背景とした伝統的なものづくりの知恵と技術が大学等との連携でイノベーションして、近代産業になってきました。自然と宗教、人々と暮らしが融合して発展してきた京都は、未来にいろんな可能性を秘めています。