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精神文化の継承を訴える日本子守唄協会理事長 西舘好子さん(75)(1/2ページ)

2015年10月7日付 中外日報(ほっとインタビュー)

心の柔軟な高僧に学ぶ

日本の精神文化の礎として連綿と伝えられてきた子守唄。次第に歌われなくなっていく危機に立ち上がり、収集・伝承だけでなく、子育て支援や虐待防止、被災地支援などにつなげている。

(佐藤慎太郎)

日本子守唄協会理事長 西舘好子さん

東京都生まれ。演劇のプロデュース業などを経て、2000年に子守唄の採譜や普及・啓発活動を行う日本子守唄協会を設立。DVや虐待といった女性や子供の問題にも取り組んでいる。作家の故井上ひさしさんは元夫。著書に『修羅の棲む家』『うたってよ子守唄』など。

仏教者とも交流があると伺っていますが。

西舘檀家ということもあって一番関係が深いのは浄土宗ですが、これまで天台宗や浄土真宗、日蓮宗、曹洞宗などいろんな宗派のたくさんの素晴らしい師の方々に会って、教えを頂いてきました。

ある高僧に会って、失礼ながらも「これまで後悔ってしたことはないんですか」と率直に聞いたんですが、さらりと「毎日後悔してますよ」と返されたのが印象的でした。また親しく手紙をやりとりしている方で、「ばあさん元気か」とか「バイバイ、くたばれ」などと悪口暴言を書いてくれる、破天荒で面白い人もいました(笑い)。

そういった人たちに共通しているのは心が柔軟なことだと思います。威張りもしなければ説教をしたりもしない。「こうあらねばならぬ」というお話を聞いたことがなく、大仰なこともなされない。相当な修行をこれまでしてきたはずで、その悟り方を全身で表しているのでしょうね。

あとはとにかく庫裏から本堂まで住まいが清潔ですよね。そういったところに毎日の生活の姿勢が表れるので、駄目なお寺、あまり良いうわさを聞かないお寺はやはりあまり綺麗ではないと、つくづくそう思います。そういったことは僧侶に限りません。子どもの虐待防止の活動にも取り組んでいますが、そういった家庭は掃除をせず、間違いなく不潔で汚いです。心の整理ができていないということです。

つくづく修行というものは大仰なことではなくて、毎日の目の付けどころとか人間の在り様といったものが出てくるものだと感じました。