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日本人として最後にスペースシャトルに搭乗した宇宙飛行士

山崎直子さん(45)(1/2ページ)
2016年1月27日付 中外日報(ほっとインタビュー)

全てが生かされている地球

宇宙飛行士としての厳しい訓練を11年間続け、2010年4月、国際宇宙ステーションに15日間滞在した。日本人最後のスペースシャトル搭乗員。宇宙からの帰還後、地球の素晴らしさや生命の大切さなどを多くの人に伝えている。

(赤坂史人)

宇宙飛行士 山崎直子さん

千葉県松戸市生まれ。2001年国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士に認定。10年4月、スペースシャトル・ディスカバリー号で宇宙へ。ISS組立補給ミッションに従事。11年8月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)を退職後、内閣府宇宙政策委員会委員などを務める。

宇宙へ行き、人生観が変わった人の話を聞きます。

山崎評論家の立花隆さんが多くの宇宙飛行士にインタビューして書いた『宇宙からの帰還』という本があります。我々の仲間ではよく読まれており、私もバイブルとしています。私の周囲で宗教家になった方はいませんが、特に月まで行ったアポロ時代の宇宙飛行士は、人生がガラッと変わり、後に宗教家、芸術家に転向されたという方は多かったようです。

私が行った国際宇宙ステーションは、地球の表面から400キロの所にあります。飛行機の40倍の高さですが、地球の半径のまだ16分の1なので、そこからは地球全てを見渡すことはできません。しかし、月まで行った人は地球がぽっかりと宇宙に浮かぶ様子が見えるので、より強烈な体験だったのではないかと想像できます。

どのような体験が印象に残っていますか。

山崎とにかく宇宙から見る景色がとても美しい。昼は地球の大自然の力強さ、海の青さや雲のダイナミックな動きを見ることができます。夜になると、人の営みの力強さ、電気の明るさ、いわゆる夜景が煌々と輝く。それはいつ見ても見飽きないような、すごく美しい景色です。

ですが、そこから地球に帰還して外に降り立った時、ふわっと、そよ風が吹いてきました。草や木、緑の香りが漂ってくると、ものすごく良いなと感じました。改めて普段見慣れていた日常の景色がものすごく愛おしいと思いました。実は、これが私にとってすごく強烈な体験でした。全てのものがこの地球の上で、いろいろなバランスによって生かされているのだと。本当の幸せとか、物事の本質も案外、身近な所に隠されているのではと、考えるようになりました。