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高野山改革に取り組む元京都府綾部市長 四方八洲男さん(77)

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2018年1月24日付 中外日報(ほっとインタビュー)

寺院は地域の重要な拠点になる

京都府綾部市長を2010年まで3期12年務めた。高齢化率が50%を超える「限界集落」を「水源の里」と位置付け、「上流は下流を思い、下流は上流に感謝する」の理念を掲げて集落再生に取り組んだ。テレビでも取り上げられ、活動の輪が全国に広がった。60年安保闘争世代。

とにかく行動する主義で、何事も「一点突破・全面展開」が信条だ。現在、高野山真言宗の総代(枢議)として高野山改革に取り組んでおり、「勇気を持って行動する僧侶の出現を」と期待する。

(岩本浩太郎)

高野山改革に取り組む元京都府綾部市長 四方八洲男さん
しかた・やすお氏=1940年、京都府綾部市生まれ。63年に京都大経済学部を卒業、三菱重工業を経て、78年から綾部市議会議員を2期、87年から京都府議会議員を3期務めた後、98年に綾部市長に初当選、連続3期務める。2003年にはイスラエルとパレスチナの双方から紛争で肉親を亡くし、心に傷を負った子どもを綾部に招いて文化交流する取り組み「中東和平プロジェクト」を立ち上げた。現在は大相撲巡業の京都場所の勧進元なども務める。

なぜ高野山改革に取り組もうと思われたのですか。

四方父が高野山真言宗正暦寺(京都府綾部市)の熱心な檀徒で、また総本山金剛峯寺の枢議も務めていました。私は父と違って、般若心経もよく知らないくらい信仰心は薄かったのですが、父の代からの縁で、正暦寺の総代を30年以上務めております。

2010年の綾部市長退任後、高野山真言宗枢議への就任を要請されました。名誉職なら要らないと思いましたが、旧知の小籔実英・元教学部長の紹介で添田隆昭宗務総長にお会いすることになり、私は「寺院は公のものであり、公に尽くさなければならない」との持論を申し上げました。

添田宗務総長からはぜひ改革のために力を貸してほしいと言われ、それならばと思い、引き受けました。

外からご覧になって、宗教界に最も必要なことは何だとお考えですか。

四方全僧侶が寺の役割をもう一度しっかりと認識することです。

宗教法人は基本的に固定資産税などの税金が免除されています。それは、寺院が歴史的に公的な役割を負ってきたからです。高野山真言宗であれば地域の安寧や人々の心に寄り添う活動を通じて、大師信仰を広めていかなければならないのです。

2016年に高野山の将来構想を僧俗一体で話し合う委員会が発足し、そこで事務局長を務めてみて感じたのは、信念を持って地域のために具体的な行動を起こし、人々に希望を与えようとしている僧侶がいることです。ここに希望を見いだしています。

しかし、そういう僧侶は多くの人に知られていません。私はもっとそういう人を掘り起こして世の中に広めていくことが必要だと感じています。そのためにも真っ先に手を付けてほしいのが広報改革だと思います。

具体的には。

四方今は定期的に『高野山教報』が発行されていますが、もっと末寺や檀信徒の思いが反映される内容に変える必要があります。また、『教報』の独立採算制を採るくらいの気構えが必要でしょう。

今、高野山には外国人も多く訪れます。「西のバチカン、東の高野山」になるくらいの気概を持って世界に発信してもらいたいと思います。