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同朋会運動の見直し提言 大谷派で中島岳志氏

2017年10月25日 16時57分

真宗大谷派の第5回宗務審議会「宗祖親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要基本計画に関する委員会」が16日に宗務所で開かれ、東京工業大リベラルアーツ研究教育院の中島岳志教授が慶讃法要の基本理念の策定をめぐり、同派が展開する同朋会運動の発展的な見直しの必要性を提言した。

中島氏は、現代について「輝ける未来」を見いだせず「自分の生の意味が分からない」「生のリアリティーがない」との時代認識を示した上で、「そうなると『こうだ』という断定が欲しい」と右派的な歴史観などを断定的に主張する言説に共感が広がる昨今の風潮の背景を説明。

こうした現状を危惧して「人は『意味』を求める。それが空虚になったとき、何を考えるのか」と問い、「本当の生きがいを得るには『役割』を持つ必要があるのではないか」と述べた。

しかし、現代は「いつでも首になる」代替可能な派遣労働が普及するなど「『役割』を与えられる舞台(トポス)がない」ため、寺院や市民団体など「信頼に基づく人間関係や自発的な中間集団」の重要性が増しているとした。

「家の宗教から個の自覚の宗教へ」を掲げる同朋会運動について「大谷派は『ビリーフ=信仰』を重視してきたが、実践的な場としてのお寺の仏事や葬儀などの伝統や『共同性』をもう一度、吟味しながら運動を現代との呼応関係の中で発展させていくことが重要ではないか」と論じた。(詳細は2017年10月20日号をご覧ください。中外日報購読申し込み