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避難所となった当時を振り返りながら講話する本川住職
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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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転換期迎えた組織的支援 大震災から6年半

2017年10月26日 18時15分

東日本大震災の被災者が暮らす宮城県・女川町石巻バイパス仮設住宅で支援を続けてきた日蓮宗東京教化伝道センターが、同住宅での活動を終了することになった。来年3月末で仮設住宅が閉鎖されるためだ。復興はなお道半ばで避難生活を続ける人もいる。今後どのように被災者に寄り添い支えていくか。震災発生から6年半がたち支援の転換点を迎えている。

「またね」。同センターが8月に開いた「夕涼みの会」が終わった時、いつものように声を掛け合って解散した。僧侶と住民たちはバーベキューを囲み楽しい時を過ごしたが、誰もことさらに最後のイベントだと口にすることはなかった。これで縁を切らしたくはないとの思いが皆にあったからだ。

同センターは震災が発生した2011年の8月に、女川町石巻バイパス仮設住宅で傾聴カフェを開いたのをきっかけとして、継続的に仮設を訪問し被災者の心のケアに努めてきた。近年は地域の産業振興を兼ねて「サンマまつり」「カキまつり」、独り身となった人向けに「男の料理教室」などを開いて、震災で失われた地域コミュニティーの再生に取り組んできた。

様々な地区から集まった仮設住宅の住民、特に昼間仕事に出掛ける人たちは、これらの催しをきっかけに住民同士の会話が始まったという。しかし入居世帯は当初の260戸から約50戸に減少。3月の閉鎖までに復興住宅に入る人や、自宅を建てる準備を進めている人がいる一方、経済的に余裕がなく別の仮設住宅に移る人もいる。

復興庁の発表によると、避難者数は約8万4千人(9月14日現在)。センターの災害担当、高松孝行・妙勝寺(東京都江戸川区)住職(49)は「被災地はまだ復興途上。(仮設住宅の閉鎖などで)支援活動は転換点を迎えている」と話す。(詳細は2017年10月20日号をご覧ください。中外日報購読申し込み