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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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風鐸

宗教や社会の諸情勢について思いをつづるコラム。軒下につるした風鐸の音色のように、読者の心に響くことを願って……。

読めない時代

2017年1月11日付 中外日報

今年はどんな一年になるだろうか。世界情勢の予測は難しいと経済誌は指摘する。要因はアメリカのオバマ大統領が今月20日に退任し、ドナルド・トランプ氏が第45代大統領に就任すること。国民投票でEU離脱を選択したイギリスの行方が不透明で中国経済に黄信号がともっていること◆また量的緩和を推し進めてきた日本の金融政策が限界に至っていることなどを挙げている。米経済誌が4年連続で「世界で最も影響力のある人物」のトップに選んだロシアのプーチン大統領からも目が離せない◆イギリスの高等法務院はEU離脱に議会の承認が必要との判断を示した。英国議会はEU残留派が多数を占めているという。中国経済は成長率が2桁から1桁に落ち込み、人民元の下落が続いている。日銀は2014年10月に国債保有額を毎年80兆円増加のペースで買い入れを決定(国債発行額の約3割を保有)し、市場経済の流動性を圧迫している◆世界は新たな激動期に入ったといわれる。先進国は社会矛盾を広げ、途上国は経済成長を背景に発言力を増している。守勢に回る大国は保護主義傾向を強め、国家の威信回復を目指すという図式に見える◆世界の動きが日本の宗教界にどう波及するかは予想できない。望みはしないが、戦後掲げてきた平和主義を堅持できるか否かが試される事態も覚悟しておかねばならない気がする。(形山俊彦)