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風鐸

宗教や社会の諸情勢について思いをつづるコラム。軒下につるした風鐸の音色のように、読者の心に響くことを願って……。

犬のいのち

2018年2月7日付 中外日報

今年は戌年。メディアでも犬にまつわる企画や特集をよく目にするようになった◆昨年12月のペットフード協会発表によると全国の推計飼育数は猫が952万匹、犬が892万匹。1994年の調査開始以来、初めて猫が犬を上回ったという。飼い主の高齢化や住環境の変化で、犬より猫の方が飼いやすいということらしい◆無責任な飼育放棄などで自治体に引き取られた犬・猫の多くが殺処分されているが、6年前の動物愛護法改正を受け、「殺処分ゼロ」を掲げる自治体が増えた。全国に先駆けて達成した神奈川県は2014年度から犬・猫の処分ゼロを継続している。実際、処分数は全国で年々減少し、16年度は5万6千匹。10年前に比べ30万匹近く減った◆減少の背景には民間の動物愛護団体による引き取りがある。広島県のNPOピースウィンズ・ジャパンは東京五輪までに全国でゼロにしようと16年4月以降、県の殺処分対象犬を全て引き取るなど、この2年間だけで2千匹以上を受け入れた◆一方で愛護団体の経営難や保護動物の飼育環境の悪化など新たな課題が先日報じられていた。熊本県では施設にあふれた犬に感染症が広がり、同じ部屋の犬を全て安楽死させるという皮肉な事態になった。「殺処分対象のものが愛護団体に移っただけ」という指摘もある。動物のいのちをどう守るべきか、戌年に改めて考えてみたい。(飯川道弘)