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風鐸

宗教や社会の諸情勢について思いをつづるコラム。軒下につるした風鐸の音色のように、読者の心に響くことを願って……。

近道

2019年1月30日付 中外日報

3532人。2018年に全国で発生した交通事故による死者数である。警察庁が今月4日、発表した。前年に比べて162人減少し、統計が残る1948年以降では最少となった。最も多かったのは70年の1万6765人で、その後の約50年で5分の1近くまで減ったことになる◆減少の要因としては、取り締まりや罰則の強化、自動車の高性能化などが挙げられる。ほかにも、医療技術の進歩による救命率の向上、携帯電話の普及により救急車の出動が早まったことなどもあるだろう◆ここ数年、国内外の自動車メーカーはAI(人工知能)やディープラーニング(深層学習)機能を駆使した技術開発でしのぎを削る。自動ブレーキやパーキングアシストなど、運転を支援するシステムは既に実用化が進んでおり、自動運転車が公道を行き交う日は遠からずやって来るかもしれない◆もっとも、自動車の安全性能がどれだけ高まっても、操作するのは人である。社会問題化しているあおり運転や飲酒運転による悪質な事故は後を絶たない。スマホをいじりながら運転している人の姿も日常的に見掛ける◆死者数が減ったとはいえ、平均して毎日10人近い人が交通事故で亡くなっている現実がある。高齢者が全事故死者数の過半数を占める現状も対策が急がれる。一人一人が安全運転に努める以外、交通事故削減への近道はない。(三輪万明)