ニュース画像
北山十八間戸の法要には100人以上の参列者が詰め掛けた
主な連載 過去の連載 エンディングへの備え
苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
購読のお申し込み
新規購読キャンペーン
紙面保存版
トップ> いのち寄り添うリスト> 原発さえなければ 13
いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

原発さえなければ 13(1/3ページ)

2012年3月29日付 中外日報
岩屋寺では、遠方に避難したままの檀家から預かった遺骨を毎日、供養している。一家全滅、身元不明もある(福島県南相馬市で)
福島県南相馬市で

留まることに意味が

悲しみ受け止め交流する感性

福島県南相馬市の曹洞宗岩屋寺の星見全英・前住職(75)、長男の泰寛住職(46)は、15年前から毎年夏に泊まりがけの「禅の集い」を開き子供らが80人も参加していた。音楽会では皆の心がひとつになった。それができなくなったのが断腸の思いだ。子供たちの姿が消えた。だが、昨年大みそかには恒例の除夜の鐘をしめやかに執り行った。

「半歩でも一歩でも前に出ることが大事です」と住職。前住職は「動かなければ言葉を間違うし、気付きもない。自然災害は恐ろしいが人間を目覚めさせてもくれるのです」という。だが「人災、原発は違う。お釈迦様はこの世の全てはバランスが取れていて不要のものはないと仰っている。経済効率のために危ないものばかり集めて作った原発はだめです」。

泰寛住職は「事故の危険に人類をさらし、超長期放射能廃棄物を出し続けて、それを国内や海外のどこかに押し付けようとしている。このままでは、人類の歴史に恥ずかしい汚名を残します」との声明を発信している。