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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

支援の広がり 1(1/3ページ)

2012年4月7日付 中外日報
仮設商店街もできた塩釜港。だが水路の向こう岸は更地になったままだ(宮城県塩釜市で)
仮設商店街もできた塩釜港

困っている人がいるから

前を向き動くしかない

「あの日」から1周年が過ぎた3月中旬、6度目に訪れた被災地各地は空き地が増え、前に見られた瓦礫の山が消えている所もあった。

だが、家族を亡くし家や生活を奪われ、人災である原発事故によって故郷を追われた人々の悲しみ苦しみはなお癒えず、心の中の瓦礫は積み重なったままだと感じられた。そして、そこここで人々に寄り添おうとする宗教者の姿があった。

宮城県塩釜市に着いた日は快晴。塩釜港からはきらきら光る松島湾、彼方の太平洋の海原が望めた。1年前、そこから押し寄せた津波で根こそぎになり多数の犠牲者が出た周囲の街並みはすっかり整地され、大きな駐車場になった場所もある。

「津波避難ビル」の標示がある3階建ての臨海観光施設「マリンゲート塩釜」は1階が冠水したが5月には復旧し、「復興市開催中!」の看板が出ていた。海産物や土産物の店に客が出入りするが、まだ閉まったままの店舗もある。

汽笛の音に誘われ、海上から沿岸地域を見るために島めぐり遊覧船に乗った。かつて松尾芭蕉が愛でた日本三景の景勝美。大小の島々、奇岩をたどって1時間余りで到着する対岸の松島には臨済宗妙心寺派の古刹瑞巌寺があり、3月6日にはそこで「震災物故者一周忌法要」が営まれた。