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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

支援の広がり 4(2/3ページ)

2012年4月14日付 中外日報

「本当にありがたかった」と坂野住職。僧侶たちもおり、天理教の災害救援ひのきしん隊も作業に繰り出した。立正佼成会がタオルなどの救援物資を、モルモン教の団体が土のう袋を寄せてくれた。「超宗派で支えてくださって素晴らしいことです」。藤本さんは、これまで見も知らなかった宗教者の姿が頼もしく見えたという。

阪神・淡路大震災が起きた1995年は「ボランティア元年」といわれた。この東日本大震災でも多数の個人、団体が各地でボランティア活動を展開した。

「阪神」では見えにくいといわれた宗教者による活動は、今回は広範な被災地にたくさんの宗教施設があったこともあり、かなり顕在化しメディアでも取り上げられた。そしてその中で、ボランティアと宗教との関係、宗教者が支援活動を行うことの意義がさまざまに論じられもした。

「利他主義」の研究者で、宗教者による活動の情報を、インターネット上に「宗教者災害救援ネットワーク」を立ち上げていち早く発信した稲場圭信・大阪大学大学院准教授(宗教社会学)は、この未曾有の災害で人々の中に眠っていた思いやり、お互いさまの感覚、共感する心が再生したと分析する。

そこには「無自覚の宗教性」と呼べるものが存在し、それがボランティアの原動力になっているとみる。そして、「新しい公共」とも言えるそのような市民の活動とも連携し、宗教者は社会の中で宗教を生かし、思いやりの発展と行動の実践の「お手本」、ロールモデルになることが重要だと発言している。