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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

支援の広がり 15(1/3ページ)

2012年5月15日付 中外日報
「ワンファミリー仙台」による炊き出しに仮設住宅の住民が集まる(1月10日、宮城県石巻市で。同NPOのサイトから
「ワンファミリー仙台」による炊き出しに仮設住宅の住民が集まる

災害が社会矛盾顕在化

困窮者さらに追い詰め

NPO「ワンファミリー仙台」による震災被災者への支援は粘り強く継続されている。宮城県沿岸部を中心とした炊き出しは、最近はメニューに、丼、寿司などリクエストも来るようになり、浜辺で風が強いと住民が自宅の軒先を提供してくれたりもする。

質的な深まりと面的な広がりとの兼ね合いが重要な活動。理事長の立岡学さん(38)がたまたま震災直前に立ち上げたホームレス支援のための「パーソナルサポートセンター」の事業が、震災で生活に困窮する人々への支えにも生かされた。顔と名前を知った関係の一人一人に寄り添い、職業紹介や他の専門機関への橋渡しをする。

「絆支援員」とリーダー格の「暮らし再生プランナー」計49人が分担して、数百世帯の仮設住宅住民らを巡回し見守っている。一方では、各地の700団体余りが集う「東日本大震災支援全国ネットワーク」の大会を県内で開催し、立岡さんが現状をアピール。見守り活動から見えてきた「みなし仮設・在宅避難者」への支援の重要さが参加者で共有された。

「絆支援員」の訪問で、ヤミ金業者への多重債務で苦しみ年金口座まで差し押さえられた高齢者が分かった。児童虐待が疑われる母子家庭もあった。以前は近所にも知られなかったケースだが、関係機関に援助をつないだ。「隠れていた社会の問題点が震災であぶり出されたとも言えます」と立岡さん。