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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

駆け付けた人々 6(1/3ページ)

2012年6月7日付 中外日報
日雇い労働者らが集う大阪・釜ケ崎の通称「三角公園」。周囲には簡易宿泊所などが立ち並ぶ(大阪市西成区で)
日雇い労働者らが集う大阪・釜ケ崎の通称「三角公園」

社会矛盾集中の「寄せ場」

神は「貧しい人々」の側に

蒸し暑さで汗ばむ肌に舞い上がる砂埃がざらつくような昼だった。昨年8月15日、大阪・西成の労働者の街釜ケ崎にある通称「三角公園」は恒例の夏祭りで活気づいていた。40年の歴史がある。

日雇労組など支援団体が主催し、野外舞台での音楽演奏やのど自慢、盆踊りなど多彩な催しでにぎわう。広場の中央では相撲大会の真っ最中。軽妙な司会者兼行司が「ポロシャツ山」などと適当なしこ名を呼び、取り組みが繰り広げられていた。焼酎のコップ片手の観衆から声援が飛ぶ。

公園の一角はゴミの山だが、テントの屋台は、酎ハイやカレーライス100円、烏賊焼き50円の安さに大繁盛だ。ベンチでビールを飲む人、ゴザに寝そべる高齢の男性、バンド演奏に手拍子を打つ若者など千人を超える。目つきが鋭く無線のイヤホンを差した「公安」風の男もいる。

支援団体のチラシが張られた掲示板の横、地面に足場用鉄パイプを組んで白布をかぶせた祭壇が設けられている。この街で暮らし命を終えた人たちの氏名が並ぶ。2008年分以降で名前が分かった人だけだが、うちこの1年では111人が亡くなった。簡単な額に入った写真も30人分。かなり古くて色あせたもの、「トビやん」など通称だけの遺影もあり、多くの労働者が手を合わせる。