ニュース画像
松三宝の儀に臨む飛鷹法印(左)
主な連載 過去の連載
エンディングへの備え
時代を生きる 宗教を語る
購読のお申し込み
新規購読キャンペーン
紙面保存版
トップ> 時事展描リスト> 大谷派の門首制が安定期に

大谷派の門首制が安定期に(1/2ページ)

2014年5月30日付 中外日報(時事展描)

真宗大谷派では、大谷暢顯門首(84)のいとこで、ブラジル国籍の大谷暢裕氏(62)が「門首後継者」に決まった。「お東紛争」の余波を受け、歴代内局の重要案件とされつつ選定に至らなかったが、暢顯門首の継承以来18年目にして、ようやく「機が熟した」(里雄康意・宗務総長)という。同「紛争」は法的にも最終面を迎えており、同派が目指す門首制が安定期に入り、「後継者」の選定に至ったとみられる。(萩原典吉)

機が熟し「後継者」選定

昨年5月の世界同朋大会であいさつする大谷暢顯門首
昨年5月の世界同朋大会であいさつする大谷暢顯門首
世界同朋大会に合わせて来日し、日本語、英語、ポルトガル語であいさつした大谷暢裕氏
世界同朋大会に合わせて来日し、日本語、英語、ポルトガル語であいさつした大谷暢裕氏

暢裕氏の「後継者」選定が具体化したのは、昨年11月の報恩講から。同年10月に再任された里雄宗務総長は、真宗本廟の御正忌で鍵役として出仕した暢裕氏に「内事章範に沿って、後継者になっていただきたい」と打診し、氏も前向きな姿勢を示した。

年が明けて2月に内事会議を開き、暢裕氏を「後継者」とすることを全会一致で承認。3月に里雄宗務総長がブラジルの暢裕氏の自宅を訪ねて内諾を得、4月に内事会議を開いて報告し、同月30日の継承審議会で正式に決まった。

里雄宗務総長が選定に着手したのは、「いつ『後継者』が決まるのか」とする宗門世論が大きかったからという。宗祖の750回御遠忌以降の宗門の舵取りを担う中で、9年後のご誕生850年に向けて「決まらないと、皆が安心できない」と判断した。

内事章範には門首継承について、順位が決められている。「門首の長子」をはじめとする「男系の男子」で、5人の鍵役の中では暢裕氏が最近親に当たる。

暢裕氏は、安原前内局の時の2011年11月に鍵役、および海外開教区で門首を代行する新設の開教司教に就任し、内事僧籍簿に名前が登載された。この時点で同氏が「後継者」の最有力候補になったが、開教司教の就任は海外開教区の法人化に必要な措置で「後継者」が目的ではないとされた。選定をいつ、どの時点で判断するかは、安原内局を継いだ里雄内局に委ねられた形になっていた。

また暢裕氏の長男・裕氏(28)も昨年3月に同僧籍簿に登載されている。現在東京大に留学中で、鍵役にはなっていない。