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印度山日本寺、寄付金減り事業に支障(1/2ページ)

2016年10月28日付 中外日報(時事展描)

釈尊成道の地であるインド・ビハール州のブッダガヤに日本仏教界超宗派の寺院・印度山日本寺が建立されて43年。ブッダガヤ復興護持を発願した世代が交代し、運営する国際仏教興隆協会への寄付金減少やインドの物価上昇が同寺の福祉事業にも深刻な影響を及ぼしている。来年1月には北河原公敬竺主(東大寺長老)の晋山式を控え、同寺の関係者らは改めて現代の世代に日本寺建立の意義や活動を伝え、先人のインドへの報恩の思いの継承を訴えている。(山縣淳)

園児受け入れを削減

インド・ブッダガヤに建立された印度山日本寺本堂
インド・ブッダガヤに建立された印度山日本寺本堂

世界遺産に指定されたブッダガヤの大菩提寺を中心にした一帯には各国の寺院が立ち並ぶ。日本寺は大菩提寺から直線距離で南西約700メートルの場所にある。

境内には本堂や鐘楼などがあり、子どもたちの声も響く。貧困家庭の子に無償で給食付きの幼児保育を行う菩提樹学園に通う園児たちだ。10月上旬、記者が訪れた日には、緑色の園児服姿の子どもたちが園庭で運動会の障害物競走の練習中だった。

戦後、インドのネルー首相が「宗教の融和による平和の実現」の拠点として当時荒廃していたブッダガヤ復興を発案、世界へ協力を呼び掛けた。日本仏教界有志はインドにおける仏教復活を願い、国際仏教興隆協会を設立し、政財界の協力も得て1973年、日本寺を建立した。

菩提樹学園と無料医療奉仕を行う光明施療院は、日本寺が長年継続する福祉事業だ。学園は2クラス3年保育で、約200人の園児を受け入れる。だが、寄付金減少や現地の物価高騰で今年、新入園児を70人から35人へ、入園準備クラスを100人から45人に削減した。

また、光明施療院は診療を担当していた医師の死去後、後任が見つからず、休眠状態。医師不足の地域で、待遇面の条件が折り合わない。