ニュース画像
多くの人が見守る中、彰義隊墓所で盛大に営まれた150回忌法要
主な連載 過去の連載 エンディングへの備え
苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
購読のお申し込み
新規購読キャンペーン
紙面保存版
トップ> 時事展描リスト> 東日本大震災七回忌、関連死と向き合う宗教者

東日本大震災七回忌、関連死と向き合う宗教者(1/2ページ)

2017年3月10日付 中外日報(時事展描)

東日本大震災の「震災関連死」が今なお増え続けている。復興庁の発表によると、行政が認定した震災関連死の死者は3523人(2016年9月30日現在)にも上り、阪神・淡路大震災の犠牲者の半数を超えた。長引く避難生活は被災者に肉体的にも精神的にも大きな負担を強いており、肉親を亡くした苦しみや将来への悲観から自殺に至るケースもある。関連死を防ぐための取り組みや関連死の死者への弔いなどの現場で、宗教者はどのような役割を果たすことが求められているのか。(佐藤慎太郎)

苦しみは時間で癒えず

髙橋副住職は普段着で訪問、仮設住民から「顔なじみのお坊さん」と親しまれている
髙橋副住職は普段着で訪問、仮設住民から「顔なじみのお坊さん」と親しまれている

「東北自死・自殺相談センター とうほくSotto」は、浄土真宗本願寺派の僧侶を中心に活動する「京都自死・自殺相談センターSotto」(京都市下京区)が東日本大震災の被災地で開いたボランティア養成講座を受講した、地元の僧侶、主婦や介護福祉関係者で昨年結成した。被災者に寄り添い関連死を防ぐため、宮城県名取市の仮設住宅での居室訪問活動を月に1~2回行っている。

仮設には100人ほどが入居しているが、単身の老人世帯が多い。代表の髙橋悦堂・曹洞宗普門寺副住職(37)は、3年ほど通っているが、訪問を受け入れてくれるのは2割程度だという。昨年、初めて自殺者が出たが、髙橋代表が会ったことのない人だった。「苦しみを引きずる人の心は、時間と共に癒えるというものではなく、人と会うことも拒絶してしまう」と、そういった人たちにどう向き合うべきだったのかと悔やむ。

体調悪化から亡くなった被災者を何人も知っている。「行政によって関連死とは認められなくとも、元気に畑仕事をしていたおじいちゃんが震災後に生活が一変し、何もやることがなくなって、体調を崩すということはよくある。亡くなった後に遺族から『実は……』と告げられる」と、居室訪問の難しさ、限界を実感させられたこともある。