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文化庁が美装化支援、寺社も部分修復に活用(1/2ページ)

2017年3月17日付 中外日報(時事展描)

文化庁は昨年度から、文化財を地域活性化・観光資源として活用するため、新たな支援に乗り出している。根本的な修復事業に対する補助だけでなく、剥がれ落ちた彩色や漆の塗り直し、カビの除去などの美装化も積極的に支援する。財政難で文化財の維持に苦心する寺社が多い中で、新しい支援への関心が高まっている。(甲田貴之)

日光・輪王寺、黒門塗り替え

美装化事業を終えた輪王寺黒門
美装化事業を終えた輪王寺黒門

栃木県日光市の天台宗輪王寺の表参道を進むと右手に本坊表門(重要文化財)が現れる。江戸時代初期に天海が復興した本坊の門として建立された。明治時代に本坊が焼失したが、この表門は焼失を免れた。「黒門」の名で知られるように総黒漆塗りが特徴。1961年に国の補助を受け、抜本的な修復工事を行って以降、大きな修復はなく、半世紀余りにわたる日射の影響で、門の表面が白っぽくなっていた。漆塗りに特徴的なつやも落ち、傷んだ印象があった。

このほどの文化庁の方針を受けて、約1400万円(半額は補助金)かけ、昨年9月1日から12月31日までに黒門の表面の漆の塗り直しなどが行われた。

今井昌英総務部長は「門跡寺院の格式を示す黒門たる威容がよみがえった」と喜び、表参道は日光の社寺を巡る多くの観光客が通る道であり、「以前より黒門の所で写真を撮る人が増えたようだ」と話した。

2020年の東京オリンピックで、海外から多くの観光客の来日が予想されている。文化庁は、文化財は「見て感動し、その価値を知ってもらって初めて真価を発揮するもの」であるという意識改革を行うことが重要とし、「文化財活用・理解促進戦略プログラム2020」を策定した。

そして、修理が行われないために文化財の資産価値が低下したり、劣悪な外観になることを防ぐため、修理だけでなく、美装化に対する支援を行うことを決めた。