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第95回 1、今と向き合う姿 宗教を若い世代に教える

大正大表現学部教授 『宗教と現代がわかる本』編集長渡邊直樹

H25.03.26~H25.04.16

  • 1、今と向き合う姿 宗教を若い世代に教える
  • 3、宗教を知る 問題の本質を見るために
  • 2、想像させる ラジオや活字の存在意義
  • 3、ウェブ活用 普通に宗教語れるように

『宗教と現代がわかる本』2013年版が、3月8日に刊行された。2007年版から刊行を開始し、これで7冊目となる。

今回の特集は「宗教者ニューウェーブ 今と向き合う宗教者たち」。東日本大震災の被災地をはじめ、無縁社会・格差社会の典型ともいえる大阪・釜ケ崎、そして孤立化する大都会の若者たちなど、現代社会が抱える問題に苦悩している人たちの悩みに向き合い、寄り添い、支えとなっている宗教者たちに登場していただいた。

彼らは直接人々に触れあうだけではなく、フリーペーパーやインターネット、ネットラジオなどの新たなメディアを駆使し、難解な専門用語ではなく、わかりやすいことば、ある人はゲーム用語で仏教の世界を解説するなど、時代にマッチした表現手段を用いている。

社会の苦悩のある現場に出向き、関わっていくことは実は「ニューウェーブ」ではなく、本来あるべき宗教者の姿なのではないだろうか。それが「ニューウェーブ」に見えるところに、戦後の日本社会の中で、これまで宗教者たちが何をしてきたのか、あるいは何をしてこなかったのかが問われているともいえよう。

ご登場いただいたのは仏教の僧侶、キリスト教のカトリックの神父、プロテスタントの牧師、神社の宮司など、宗教・宗派の枠を超えて活動している方々だ。在宅ホスピスケアの専門医として3千人を超す人たちの最期を看取り、昨年ご本人も胃がんのために亡くなった岡部健医師も、死の現場での宗教者の役割を実感されていた。

戦後67年、学校教育の現場でもきちんと教えられてこなかった「宗教」について、宗教・宗派の枠を超え、布教や伝道とは別に、若い世代に教えるときではないだろうか。

東日本大震災を契機に、「祈り」の大切さに日本人が静かに目覚めた今だからこそ。