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時流ワイド

宗教情報ブームの時代(5/5ページ)

2013年6月13日付 中外日報

第一生命経済研究所主任研究員 小谷みどり氏

自己啓発か教養のため 組織の帰属意識は希薄

東日本大震災直後、確かに宗教は注目を集め、それまでの「葬式不要論」さえ吹き飛んだ感があった。しかし、それは一時的なもので、今は以前に戻った気がする。

宗教に対する関心は、自己啓発や教養を深めたいという動機に止まっていると感じる。工夫をこらしたり、超宗派のイベントには参加者が大勢集まる。だが逆に言えば、そうした人たちは仏教だろうが神道だろうが、なんでも良い。教団や寺社への帰属意識は希薄だ。

出版物を見ても、教義に直接触れるものは少ない。宗教的な関心を持ちそうな層として、定年退職を迎えた団塊の世代に期待する向きもあるが、彼らの宗教的センスは他の世代と比べても低い。葬儀や墓地の特集があれだけ注目されたのは、そうした背景があろう。

一般の人にとって、やはり「宗教は怖い」という印象がぬぐえない。祖師の言葉だけに頼るのではなく、自分の言葉で教えを語っていかなければ、宗教に関心のある層を定着させるのは難しいのではないか。

浄土真宗本願寺派僧侶 インターネット寺院彼岸寺創始者 松本紹圭氏

メディアの編集意図を見極めることが大切に

女性誌も含めて、私たちの活動がメディアで取り上げられることが増えた。

多くの人が精神性や価値観を宗教に求め、興味を持っているのは確かだ。東日本大震災が一つの大きなきっかけではあったと思うが、日本に限らず、行き詰まった資本主義社会のあり方を見直そうというのが世界的な大きな流れだと思う。

テレビなど、メディアに取り上げられるときは注意も必要だ。企画の枠の中でメディア側の意図によって編集され、こちらの志や思いがきちんと伝わらないことがある。メディアの影響力の大きさに惑わされず、どういう紹介のされ方をするか見極めることが大切だ。

サブカルチャーの文脈で仏教や寺院、仏像、僧侶などが語られることも増えた。ご縁次第で、人それぞれ仏教へのいろいろな入り口があっていいはずだ。基本さえ押さえていれば、メディアでの取り上げ方が多様である方が好ましい。良いご縁が広がることは歓迎したい。