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時流ワイド

高まる改憲論議(2/6ページ)

2013年10月31日付 中外日報

自衛権、国防軍創設、96条、信教の自由と政教分離…

「改憲」を志向する安倍晋三政権下で憲法論議が高まりつつあることを受け、中外日報は、宗教者、有識者ら宗教界各分野の48人の「中外コメンテーター」に対し、改憲に関するアンケートを実施した。「自衛権」「国防軍創設」「信教の自由と政教分離」など6点について意見を聞き、38人から回答を得た。改憲の賛否については反対が賛成を上回ったが、第9条の平和憲法の趣旨が保たれるか否かなど、「条文の内容によって判断する」という回答も多かった。

憲法第9条の現行条文と自民党改正草案条文

現行憲法条文

第二章 戦争の放棄
(戦争の放棄、軍備及び交戦権の否認)
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

自民党改正草案

第二章 安全保障
(平和主義)
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない。
2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。

(国防軍)
第九条の二 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。
2 国防軍は、前項の規定による任務を遂行する際は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。

昨年4月に発表された自民党の「憲法改正草案」のポイントは、「戦争の放棄」をうたった憲法第9条の改正である。

現行の条文から「戦力の不保持」を削除し、「自衛権の発動を妨げない」との文言を加え、集団的自衛権の行使を認め、国防軍(自衛軍・防衛軍)を創設しようとしている。

そして改憲への布石として、安倍首相は第96条の先行改正を掲げ、発議要件を衆参両院の国会議員の法定議席数の3分の2以上から過半数に引き下げようとしている。

また、第13条などの「国民の自由及び権利」に関する条文についても、自由及び権利の濫用を制限する条件であった「公共の福祉」を「公益及び公の秩序」に変更。

「信教の自由」について定めた第20条第3項の「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」の条文に「社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りでない」との文言を追加し、「社会的儀礼」「習俗的行為」という抽象的概念に基づいて国および地方自治体の宗教行事等への関与を認めようとしている。