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時流ワイド

高まる改憲論議(5/6ページ)

2013年10月31日付 中外日報

戦争をできる国に戻ってはいけない

自衛権、自衛隊を違憲とする回答は、「不殺生に学ぶ仏教徒であれば、殺生を前提とする戦争に反対するのは当然の態度」(尾畑文正・同朋大前学長)、「非暴力・自死の外交思想を」(渡辺氏)の2人だけだった。

自衛権を認めながらも集団的自衛権の行使は否定する回答が22人と最も多く、「集団的自衛権を認めれば、他国同士の紛争に参戦することになる」(日野氏)、「集団的自衛権については、他国との関係が泥沼化する恐れが大いにあるので慎重であるべきだ」(村上氏)と、日本が再び「戦争のできる国」になることを警戒している。

一方、集団的自衛権の明記が必要だとする8人は、「米国・韓国と協力して防衛に当たらねばならない状況は想像に難くなく、そのためには集団的自衛権は必要」(野田大燈・曹洞宗喝破道場理事長)、「一国だけの平和主義は成り立たない状況に世界はある」(西原祐治・浄土真宗本願寺派西方寺住職)などと、現実の国際状況を考慮した場合にはやむを得ない、との立場である。

自衛権について「その他」と回答した玄侑宗久・臨済宗妙心寺派福聚寺住職は「現在の中国の状況を見ると、集団的自衛権も必要かと思えるが、日本には安保を捨て、永世中立国になる道もあると思う」と提案する。

国防軍の創設については、「自衛隊は、すでに実質的に国防軍の役割を果たしており、現行の憲法解釈上も容認されたものであり、この枠組みの中で考えるのが最も現実的」(金子氏)のように、名称を「軍隊」に変えなくとも、実際には自衛隊は「軍隊」であり、災害救援などに真摯に取り組んでいる姿への共感から今の自衛隊でよいとする意見が多かった。

また、「自衛隊は諸外国からは軍隊と認識されているのに、憲法9条の規定により国内では軍隊ではないとされてきた。国防軍とすることで、自衛隊創設以来続いてきたその矛盾が解消される」(田頭氏)など、憲法解釈での曖昧さや矛盾を解消するために、国防軍創設に賛成する意見も複数あった。