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時流ワイド

葬儀縮小化の流れ加速(5/6ページ)

2014年1月23日付 中外日報

曹洞宗 千代川宗圓住職「布施額は明示すべき」

葬儀に関わる料金は明示すべきだと公言する僧侶もいる。8年前の住職就任時から布施の額を明示している曹洞宗迎福寺(千葉県印西市)の千代川宗圓住職だ。「安い方に人が流れるのは当然。金額以上の葬儀をすればいいだけ」と言い切る。

同寺のホームページには「葬儀の布施(戒名料含む)」として、信士・信女30万円、居士・大姉40万円などと、葬儀費用を明示。これを見て問い合わせてくる人も多いという。

「そもそも檀家制度は、江戸時代の寺請制度から生まれたもので、仏教の教えと直接の関係はない。だから今の人が菩提寺の宗派に関心を持たないのは当然で、それよりも金額の方に関心を持っている」

航空関連会社の経営者でもある千代川氏は、布施を含め葬儀に関わる費用は2008年ごろを境に下降線をたどり、今後葬儀件数は増えても1件ごとの費用は下がっていくと予想する。それは人口に対して寺院数が多過ぎることが原因であり、「需要と供給のバランスが崩れているから“市場”が乱れ、高いところから安いところに流れていくのは当然」と、実業家の視点で分析する。

自坊・迎福寺では葬儀の数が増えており、「立派な伽藍があり、質の高い法要を営めば満足してもらえる。その結果、口コミで評判が広がっていく」と自信を覗かせる。

イオンの葬儀業参入にも影響は受けなかったというが、小売業者が葬祭業という異業種に踏み込むことには苦言を呈する。「葬儀は葬儀社や僧侶がやるもの。昔から役割分担されてきた」

寺院には読経する僧侶がおり、葬儀を行えるお堂も、納骨する墓地もある。「こうした資産を自前で持つことなく、フランチャイズだけでどこまで事業が続けられるか」と疑問視する。

「僧侶といえど霞を食って生きられるわけではない。皆に良かったと言ってもらえる葬儀をすれば、お布施が集まるのも当然」。寺院運営にも実業家の要素が必要だと主張する。