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イラストで「和顔愛語」届ける

奈良県三宅町・浄土宗浄土寺 藤田宏至副住職

2015年1月28日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者)

「人々の幸せを願う仏様を描いた」と話す藤田副住職
「人々の幸せを願う仏様を描いた」と話す藤田副住職

奈良県三宅町の浄土宗浄土寺の藤田宏至・副住職(36)は、「お坊さんイラストレーター」。大無量寿経にある「和顔愛語」をテーマに、コミカルなタッチで仏や僧の「ゆるキャラ」を描き、見る人の心を和ませている。「絵を描くことも布施の一つ。見てくれた人に笑ってもらい、一緒に笑顔になりたい」と願っている。

2000年頃、友人のイラスト展を見に行った時に、会場のカフェのオーナーから「君も何か絵を展示してみないか」と誘われたのが、イラストレーターとして活動を始めるきっかけだった。作品を見た人のつながりで輪が広がって関西の若手イラストレーターらのグループに入り、県内や大阪府などで作品展を開いてきた。

藤田副住職の作品は、「前に前に」「脚下照顧」「ほとけの顔も三度まで?」などの言葉と共に、男性、女性、ボクサー、犬、ミノムシ、えびすさんなど、様々なキャラクターが表情豊かに描かれている。ユーモラスにひときわ大きい顔が特徴で、色使いもカラフル。マジックで下絵を描き、パソコンで編集して仕上げている。「誰でも描ける単純なものにしようと試していたら、誰も描かなかった絵になった」

仏教にも親しんでもらいたいと阿弥陀如来、釈迦如来、白衣観音、不動明王などの仏や、僧侶を描いている。10年に奈良市の奈良町物語館で開いた作品展では、「だれに届けようかな良いご縁」の言葉に合わせ、結縁の五色のひもをたなびかせて人々の幸せを願う仏を描いた。

11年の法然上人800年大遠忌で、近畿ブロック浄土宗青年会が総本山知恩院(京都市東山区)で法要を行ったが、そこで使われる散華のデザインを制作したことから、関西を中心に宗内でも知られる存在となった。そして、教化ポスター、会報の挿絵、法要で配る記念品のデザインなど、次々と仕事が舞い込むようになった。昨年末には兵庫教区青年会の依頼で、教化用に配布する本のしおりに、標語に合わせた絵を描いた。法要で参詣者に配られ好評だ。

(武田智彦)