ニュース画像
避難所となった当時を振り返りながら講話する本川住職
主な連載 過去の連載 エンディングへの備え
苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
購読のお申し込み
新規購読キャンペーン
紙面保存版
トップ> キラリ ― 頑張る寺社・宗教者リスト> お坊さんとラジオで話そう

お坊さんとラジオで話そう

浄土真宗本願寺派鹿児島教区、鹿児島別院

2015年9月30日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者)

番組では地域の話題も交えて笑顔が絶えない
番組では地域の話題も交えて笑顔が絶えない

「ここは西本願寺のお坊さんがいろんな人を迎えて最近思ったことや感じたことを語り合う場です」。そんなセリフとともに始まるラジオ番組が鹿児島県で好評を得ている。鹿児島市の浄土真宗本願寺派鹿児島別院と同派鹿児島教区が2012年7月に始めた「Bouz Meets」(ボウズ・ミーツ)だ。

13年11月に同別院で営まれた親鸞聖人750回大遠忌法要を記念した教化事業の一環として企画されたのが始まりで、毎週金曜日午後3時半から約15分間、FM鹿児島で放送される。「お寺は誰でも来れる気軽な場所で、お坊さんにより気軽に親しんでほしい」との願いから、教区内の若手僧侶がゲストの話を聞くスタイル。

ホスト役の僧侶は月ごとに交代し、ゲストは出演僧侶の地元から毎回異なった人を宗旨を問わず招く。民生委員や教員、経営者、主婦など顔ぶれは多彩だ。

7月の放送では主任児童委員の男性が、高学歴が将来の高収入を保証しない時代状況を念頭に「『学ぶ』ことの意義を見いだせない子どもが増えている。学ぶとお金につながるという発想はもうやめた方がよい」。

別の放送では「最近の子連れのお客さんは親子とも食前に合掌をしない」と嘆く飲食店店主に、僧侶が「いのちは頂くもの」と優しく相槌を打った。こうした等身大のトークが番組の最大の魅力になっている。

鹿児島別院の番組担当者は「ゲストはごくごく一般の方。僧侶との会話を新鮮な体験と感じてもらっており、お寺や西本願寺のことも理解していただけている」と説明する。

当初、宗教色はあまり出さない方針だったが、リスナーから「もっとお坊さんの話が聞きたい」との要望に応え、僧侶の話し時間を増やしたところ、県内の公立校から「お坊さんに、いのちの大切さに関する講演会をお願いしたい」と講師依頼の問い合わせもあったという。

番組の過去の放送は別院のホームページからリンクしたYou Tubeで聴くことができる。前出の担当者は「従来の枠に捉われない伝道が必要な時代。画面上に放送中に使用された仏教用語の解説をつけるなど、さらに工夫を重ねていきたい」と話す。

(池田圭)