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北欧の言葉や料理で交流

東京都中野区・日本福音ルーテル スオミ・キリスト教会 吉村博明宣教師

2015年10月21日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者)

宣教師の吉村博明氏(右)、パイヴィさん(左端)夫妻
宣教師の吉村博明氏(右)、パイヴィさん(左端)夫妻

日本福音ルーテルスオミ・キリスト教会(東京都中野区)は1990年に「フィンランド・ルター派福音協会」(SLEY)によって建てられた。SLEYは日本に1900年から宣教師を派遣した歴史を持つ。スオミはフィンランドを意味する同国語。同国とのつながりを生かした様々な活動が盛んなのが特色。

教会では日本語での礼拝の他、月に1度、在日フィンランド人のためにフィンランド語礼拝も行う。

北欧の文化を伝える様々なサークル活動も活発だ。フィンランド語教室、手芸クラブ、家庭料理教室が定期的に開かれ、教会員以外も多く参加している。

今月12日にはバザー、コンサートと講演会があり、多くの人が集まった。コンサートでは弦をはじいて演奏する民族楽器カンテレや、フィンランド人のマルッティ・ポウッカ牧師による讃美歌やオルガン演奏などのプログラムが聴衆を楽しませた。

講演では同牧師の妻で教育学博士のパイヴィ・ポウッカさんが、母国の宗教教育を日本の道徳教育と比較しながら紹介した。

同教会を2年前から牧会するのは宣教師の吉村博明氏(56)、ヨシムラ・パイヴィさん(55)夫妻。吉村氏は学生時代に政治学を学び、北欧の政治状況に関心を持ち、フィンランドに留学。日本で聖書は読んでいたが、教会には通っていなかった。留学中に学生の伝道会を知り、一緒に活動するうちに「機が熟した」と洗礼を受けた。その後、神学研究に進み、聖書の成り立ちを研究する釈義学で神学博士号を取得した。

夫人のパイヴィさんは家庭科や家政学の教師を経て宣教師養成学校に入った。バザーの喫茶コーナーでパイヴィさんのレシピによるサーモンスープが販売されるなど、料理の腕を教会で生かす。赴任後、隔月で子どものための料理教室も始めた。

今月から教会報も発行し、家庭料理教室で好評を博したレシピも紙面を飾る。今号ではシナモンロールの生地で作る菓子パン「バタープッラ」を紹介した。

吉村氏は「新しい人にも教会に通ってもらい、洗礼まで導けるよう」と意欲を燃やす。

(山縣淳)