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笑いで「教え」ぐっと身近に

真宗大谷派僧侶の漫才コンビ えしんりょう

2016年2月17日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者)

大谷派名古屋別院で漫才を披露する土井さん(左)と中村さん。「お寺の敷居を下げ、気楽に立ち寄ってもらえる場所にしたい」と願う
大谷派名古屋別院で漫才を披露する土井さん(左)と中村さん。「お寺の敷居を下げ、気楽に立ち寄ってもらえる場所にしたい」と願う

「お寺をもっと身近に感じてほしい」と、真宗大谷派隨縁寺(名古屋市中川区)の土井恵信副住職(39)と、同派養蓮寺(愛知県一宮市)の中村亮副住職(39)は、漫才コンビ「えしんりょう」として、県内の寺院や老人ホームで仏教を絡めた「ネタ」を披露している。参拝者からは「面白くて分かりやすい」と好評だ。

2人は大谷大の同級生。寮で4年間生活を共にした。寺の法要行事に参加する人が年々減っていることに危機感を抱き、「足を運んでもらうきっかけになれば」と昨年3月にコンビを結成。その翌月、隨縁寺の永代経で初舞台を踏んだ。

漫才で教えを説くに当たり、当初は「怒られるかもしれない」と不安もあった。しかし徐々に口コミで評判が広がり、テレビや新聞でも取り上げられるようになると、励ましの電話や手紙が多く寄せられ、「自分たちの身の丈に合った表現方法」に自信が持てた。

2人の漫才は本尊に合掌してから始まる。ボケ役の土井さんが手を合わせたまま「皆さん、お迎えに参りました」と切り出すと、すかさずツッコミ役の中村さんが「誤解しないでください、皆さんの笑顔を迎えに来たんですよ」と返す。

テンポの良い掛け合いの中に寺や僧侶、宗派に関する話題が盛り込まれる。「皆さん、お墓参りするときの歩き方を知っていますか」「お坊さんが教えるお墓参りの作法ですね。でも決まった歩き方なんかありましたっけ?」「お墓だけにね、ぼちぼち(墓地)歩いてください」

持ち時間はいつも30~40分。会場を盛り上げ、最後は「『まだまだ皆さんの前に立つことに緊張している僕たち』とかけまして、『本日お集まりくださいました皆さん』と解きます。その心は『参りました』」と締めた。

土井さんは「お寺はお葬式などでどうしても悲しい場所という印象を持たれがち。でも本当は喜びや楽しさを感じられる場所ということを知ってほしい」と願う。また中村さんも「僕たちの目標はテレビではなくお寺の活性化。様々な表現方法で地域やお寺を盛り上げようとしている人たちと一緒に頑張っていきたい」と抱負を語った。

「えしんりょう」の今後の予定は公式ブログ(http://ameblo.jp/bousanmanzai/)で。

(杲恵順)