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ゆかりの「蛇」で町おこし

東京都品川区・上神明天祖神社 齊藤泰之宮司

2016年10月5日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者)

岩国白蛇保存会から奉納された「岩国のしろへび」の脱皮を捧げ持つ齊藤宮司
岩国白蛇保存会から奉納された「岩国のしろへび」の脱皮を捧げ持つ齊藤宮司

東京都品川区の上神明天祖神社の齊藤泰之宮司(42)は、「蛇」を売りにした町おこしに尽力している。9月17、18日には例大祭に合わせ、蛇にゆかりのある全国3カ所の関係者が集う全国初の「しろへびサミット」も実現した。

同社には境内末社として白蛇大神を祀る弁天社があり、周辺の旧村名は「蛇窪村」と、蛇と関係が深い地域だ。町おこしに利用することを考え付いたのは3年前の巳年のこと。同社がメディアでパワースポットとして紹介され、全国から参拝者が大幅に増えたことがきっかけだった。

そこで齊藤宮司は、地域の五つの町会、六つの商店街に「スネークタウン」結成を呼び掛けた。「白蛇さまが祀られている町で、買い物や食事または仕事を依頼することで運気をアップ」と、約120の店舗を紹介するタウンマップを作製したところ、好評ですでに2万部がはけ、その都度増刷している。絵の得意な姪に依頼し、白蛇が神職風に擬人化されたイメージキャラクター「くぼっち」も作成。商店街にはキャラクターのペナントが飾られ、着ぐるみは小学校や商店街の行事に呼ばれるようになっている。

「最初は半信半疑だった地域の人たちもどんどん盛り上がってきた。自然と神社に目を向けてくれるようになり、教化活動にもつながっている」と齊藤宮司。

「しろへびサミット」は、「大蛇まつり」で知られる老神温泉(群馬県沼田市)と国の天然記念物「岩国のシロヘビ」が生息する山口県岩国市の関係者が2月に相次いで同社を参拝したことを受け、齊藤宮司から提案した。これまでの実績と努力が認められ、区のシティプロモーション事業として採択され助成を受けることができた。当日は、参加者が白蛇に仮装するスネークパレードや、境内での「岩国のシロヘビ」の展示、各地区の物産展などがあり、地域全体が大いに盛り上がった。

齊藤宮司は「神社は町を映す鏡と考えたからこそ取り組んだ。どんな人でも気持ちよく町づくりに参加できるよう配慮も必要になる。地道に認知度の向上と人々の意識改革に取り組んできた結果だ」と振り返り、活動の継続に意欲を見せた。

(佐藤慎太郎)