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集い、憩う場 地域の会館

大阪府池田市・黄檗宗佛日寺 服部潤承住職

2017年3月15日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者)

地域の人々からの要望を受け、会館で月2回開いている写経会
地域の人々からの要望を受け、会館で月2回開いている写経会

大阪府池田市の小高い丘の住宅街に黄檗宗佛日寺が開かれている。山門の前にある2階建ての佛日寺会館は、地域の子ども会や自治会の集いでにぎわう日も多い。服部潤承住職(66)は「人が集まれる場所になるのが、お寺の役割」と話す。いつ誰が訪れてもいいように、境内は清掃が行き届き、清潔感が漂っている。

地元は、子ども会(梅ケ丘子ども会)の活動が盛んな土地柄。間もなくやって来る4月8日の花まつりには、小学校の入学式の帰りに子どもたちが訪れ、花御堂に甘茶を注ぐ姿が見られる。同寺では春の彼岸が終わると、子どもたちに渡す菓子を用意するのが恒例になっている。

また近所の人々の要望を受けて、会館で写経会を始めた。不定期だが参加者が集まりやすい日を決め、新堂の晃承氏(31)が担当して月2回のペースで開催中。参加者からは「1時間の写経で気持ちが落ち着く」「静かに過ごす時間の大切さに気付いた」と好評だという。

会館の建物は14年ほど前まで民家だったが、その家に跡取りがなく「お寺で使ってほしい」と譲り受けた。人々が集まれるようにリフォームして広い部屋を設け、子どもが遊ぶスペースや保護者が会合を開く部屋がある。また餅つき用具をはじめ、子ども会用の道具類一式の保管場所にもなっている。寺院の会館といえば葬儀会館を思い浮かべがちだが、施主の「皆のために使ってほしい」との思いをくんで、葬儀には使っていない。

同寺の地域に根付いた活動としては、毎月第2日曜日の坐禅会が今年で35年目を迎える。朝6時から始まり、坐禅と茶礼の1時間ほどの内容だが、これまで一度も休まず継続している。服部住職によると「プログラムを増やさないのが、長続きする秘訣」だそうだ。参加は15人ほどで、家族で坐禅する人もいる。当初は開山堂で開いていたが、人数が増えて今は本堂で開いている。

現在、宗門の庶務部長を務めている服部住職は「ここは禅寺なので坐禅会を続けますが、お寺が地域の皆さんの憩いの場になってほしいと思っています」と、その口調も穏やかだ。

(萩原典吉)