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都会に癒やしの音色 毎週演奏会、1100回超す

東京都港区 日本基督教団 霊南坂教会

2017年12月13日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者)

パイプオルガンの音色に耳を傾ける聴衆
パイプオルガンの音色に耳を傾ける聴衆

東京都港区赤坂のアークヒルズ近隣、アメリカなど各国大使館が近くに立ち並ぶ閑静な一角に日本基督教団霊南坂教会がある。毎週水曜日に近くの会社員、住民らが集まってくる。午後0時半から教会堂で始まるパイプオルガンの無料コンサートが目当てだ。コンサートが始まり、今年で27年目。毎週開催を重ねる教会はまれだ。

6日は1124回目の開催で、同教会オルガン主任の今井奈緒子・東北学院大教授(58)がバッハのコラール編曲「今こそ来ませ、異邦人の救い主よ」など4曲を演奏。首から社員証を下げた会社員ら約70人が耳を傾けた。

同教会は1985年に会堂を建て直したのを機にパイプオルガンを設置。当時の主任牧師とオルガニストが「地域に開かれた教会に」と発案し、1991年1月に始めた。

その頃はアークヒルズが完成して間もなく、周辺には食事の場が少なかった。コンサートの際は教会のロビーを開放し、婦人会の奉仕でお茶やコーヒーを無料で提供。聴衆は弁当を持ち込み、食後にコンサートを聴き、職場へ戻っていく。当初は午後1時終了だったが、午後の始業時間に間に合うよう、終了時間を0時55分に変更した。現在の主任牧師の後宮敬爾氏(61)は「地域で教会が果たす役割がある。幼稚園なども行っているが、大人向けの活動がこのコンサートだ。癒やしの時間を少しでも提供できれば」と語る。

演奏者は週替わりで、今井さんが若手にも広く声を掛け演奏の機会を提供。プログラムは演奏者に委ねられ、他楽器とのアンサンブルや、これまでには仏讃歌を演奏したオルガニストもいる。

敷居を低くするため、演奏のみで礼拝などはしないが、プログラムに「日曜日にはお近くの教会にお出かけください。ご紹介もいたします」と一文が添えられている。

今井さんは同教会の教会学校に通い、中学時代に洗礼を受けた教会員。コンサートには当初から関わる。「これだけ皆さんが来てくださるので続けていきたい。続けてきて、自分が鍛えられた。公開演奏の場で培ったスキルは礼拝の伴奏にも生きてくる」と振り返る。「キリスト教に根差した弾きたい曲がまだたくさんある」と熱意を見せる。

年末年始の休会を挟み、来年は1月10日から開催する。

(山縣淳)