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禅寺体験教室が好評 春夏開催、四半世紀

京都市北区 臨済宗大徳寺派大本山大徳寺塔頭大仙院

2018年8月22日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者・宗教施設)

静寂の中、警策の音が響き渡った坐禅の時間
静寂の中、警策の音が響き渡った坐禅の時間

臨済宗大徳寺派大本山大徳寺塔頭大仙院(京都市北区)の「禅寺体験教室」が5日、50回目を数えた。毎年春(3月第4日曜日)と夏(8月第1日曜日)に開催して四半世紀。同院には修学旅行生や外国人観光客の坐禅の申し込みも多いが、大和宗貴住職(59)は「意外に京都在住の子どもたちは坐禅体験がない。親子で一緒に同じ体験をすることが大事だと思う」と話している。

5日の「教室」には、中学生以下の子ども11人と外国人観光客を含む51人が参加した。開会式は国宝の方丈で般若心経を唱和し、新館に移動して坐禅を二炷(計約1時間)行った後、大人は写経、小学生は雑巾がけの作務に取り組んだ。締めくくりは尾関宗園閑栖(86)の法話。終了後、希望者に精進料理を提供した。

この日程は春の「教室」も同じ。25年前は親子の坐禅会からスタートしたが、大人だけの参加希望者も増えたため、誰でも参加できるスタイルに変えた。小学生以下は保護者の同伴が原則。参加した子どもの感想では、作務の掃除が楽しいという声が多い。大和住職は「学校で、広い廊下を雑巾がけすることがなくなり、新鮮なのでは」と話す。

同市左京区の古田悠悟君(10)は、自ら寺院の生活の一端に触れたいと3年ほど前から春と夏に毎回参加し、「坐禅は楽しい。静かで心が集中できる」とうれしそうだ。父の会社員・古田剛志氏(46)は「最初は息子の付き添いだったが、今は私自身が楽しんでいる」。

実家が市内の法衣店で東京都世田谷区在住の上田由佳理さん(39)は、夏休み中の亜琉真君(6)を連れて初参加。「息子はじっとしていられない子ながら、坐禅で1時間坐ることができたのは成長の証し。これからも帰省のたびに参加したい」。亜琉真君は坐禅で自ら進んで警策を受け、「地獄くらい痛かった。でもすっきりした」と喜んだ。

中学生時代に修学旅行で同院に来た東京都三鷹市の写真家・中村尚樹氏(57)は、尾関閑栖が法話で語った「今ここで頑張らずに、いつ頑張る」との言葉に「まさに今の私そのもの」と感無量の様子。「年に2回なので必ずまた来たい」と声を弾ませた。

尾関閑栖は「お寺は他人を教育する場ではなく自分を教育する場」と述べ、大和住職は「皆さんが来てくれるのがありがたいし、これからも精進したい」と話している。

(萩原典吉)