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親子で寺に親しむ体験会

京都市未来まちづくり100人委員会(1/5ページ)
2014年5月21日付 中外日報(深層ワイド)

一般市民が自分たちで企画を立てて、親子連れで寺を訪れて仏教を学ぶ――。そんな取り組みが京都市で行われ、その成果の報告会がこのほど行われた。寺社を地域に開き、市民が主体的に参画する、他の地域にも手本となる試みだ。(丹治隆宏・杲恵順)

お寺体験イベントのチラシ

2008年から同市が取り組む「京都市未来まちづくり100人委員会」。市民自らがテーマを決めて議論・実践することによって、市民主体の町づくりの推進を目指すものだ。第4期の活動として12年8月に開催された「京都・未来まちづくりミーティング」には、15~79歳の市民108人が参加。425件の「『ほっとけない』京都の現状」と「築きたい京都の未来」について意見が提出され、その中に「せっかくたくさんある寺社をもっと身近に」という具体的な提案があった。

同市内には千数百余りの寺院や神社があり、大規模な本山も地域の寺社も含めて「宗教都市」の様相を呈している。だが、市外からも含めて観光で訪れる人は非常に多い半面、日常的に市民が寺社に出入りすることは少なく、その点では他の大都市と同じ状況だ。とはいえ市民も、自分たちの住む町の寺社に関心はあり、一方では仏教への関心も高まっている。寺社の側でも、檀家の寺離れ食い止めや社会、地域への関わりを模索する動きが出ている。

ミーティングではこのような状況を受けて、寺社が地元のニーズに応え、住民の寄り合いや勉強会、子供の遊び場や読書会、高齢者の憩いの場などとして伽藍や境内のスペースを活用することが提案された。

この案は採用されて100人委員会に「寺社チーム」がつくられ、まずは寺に親しむことから、と体験会を企画。浄土宗総本山知恩院と臨済宗大本山大徳寺の塔頭大慈院を、公募した親子連れが訪問した。

催しは好評で、参加者からは「お寺を身近に感じられた」「一般の人への寺社の役割を知れたら、私たちの生活がもっと豊かになりそう」といった感想が出、メディアでも大きく取り上げた。

寺院側も「寺が持っているものを示すだけでも人は集まる」との実感を得ており、成果はいろんな形で引き継がれそう。

関係者の話から、今回のモデルケースの詳細を紹介する。