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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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沈黙破り活動広げる宗教者 「死と再生の20年」シンポ(1/6ページ)

2015年1月28日付 中外日報(深層ワイド)

阪神・淡路大震災とオウム真理教事件から今年で20年。日本宗教界と社会との関係が問われたこの時代を振り返り、今後の進むべき道を模索するシンポジウム「1995ー2015 ニッポン宗教、死と再生の20年」が20日、大阪市天王寺区の浄土宗應典院で開かれ、宗教者ら4人が語り合った(應典院寺町倶楽部主催、中外日報社後援)。(杲恵順)

地域やNPOなどと協働を続ける應典院でのシンポジウム

1995年の大震災で日本宗教界は「社会に対して何ができるのか」という大きな問いを投げ掛けられた。宗教学者の山折哲雄氏は当時、「宗教者は救援活動などを宗教家として立ち向かわず、市民ボランティアの一人として活動した。宗教者であることに自己沈黙したのだ」と発言し、彼らを震撼させた。

應典院の秋田光彦住職は、シンポジウムで「当時はまだ心のどこかでボランティア=布教という気持ちがあった」と振り返り、「東日本大震災で日本の宗教界は変わったといわれるが、突然何かが変わったのではない。95年のもがきや絶望、何もできなかった無力感からの長い道のりがあった」と語った。

この20年は災害や貧困、自死、生命倫理や犯罪、葬送の変化など様々な社会問題が起き、それら多くの課題が宗教界との関係で議論されるとともに、宗教者の活動も広がりを見せていった。

第1部のプレゼンテーションでは4氏が20年を総括。共生・公共問題としての死、サードウエーブ、信仰の終焉などのキーワードが飛び出し、第2部のセッションではそれらを手掛かりに、次の20年を展望した。

《出席者略歴》

◆秋田光彦氏(59)=浄土宗大蓮寺・應典院住職

明治大卒業後、映画製作や情報雑誌編集に携わる。97年に應典院を再建。同院はアートと市民活動の場として開かれ、年間3万人の若者が集まる。

◆釈徹宗氏(53)=相愛大教授・浄土真宗本願寺派如来寺住職

学術博士。NPO法人リライフ代表。2003年からグループホーム「むつみ庵」を運営。認知症高齢者との共同生活を営む。

◆今岡達雄氏(66)=浄土宗総合研究所副所長・浄土宗善照寺住職

熱工学で修士号を取得。1972年に㈱三菱総合研究所に入社。経済経営本部本部長補佐など歴任。98年に浄土宗総合研究所に入所、2012年から副所長。

◆稲場圭信氏(45)=大阪大准教授

宗教社会学者。専門は利他主義・市民社会論。全国8万件の避難所と20万件の宗教施設のデータを集積した未来共生災害救援マップを作成、公開している。