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仏教保育は先行き不安の声も

「子ども・子育て支援新制度」4月スタート(1/4ページ)
2015年3月25日付 中外日報(深層ワイド)

国の「子ども・子育て支援新制度」が4月からスタートする。新制度は保育所や幼稚園などで異なっていた助成金を一本化し、「施設型給付費」を支給するとともに、幼稚園と保育所を一元化した「認定こども園」への移行を促進している。私立幼稚園は、入園を断ることが難しい「応諾義務」を負うことになり、「宗教を建学の精神とした入園基準を定めることができなくなるのでは」と不安がる声も。移行期間は5年間で、寺院や教会の保育関係者は制度の行方を注視している。(赤坂史人)

どのような保育、教育をするか。主役は幼児たちだ(関東の認定こども園で)

新制度の背景には、待機児童や働きたい女性の増加などがあり、国は親の就労形態を問わずに子どもを受け入れる「認定こども園(幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型の4種)」を増やそうとしている。

影響は幼稚園と保育所で異なる。従来、寺や教会が経営する私立幼稚園は、都道府県からの私学助成や就園奨励費などを受けているが、新制度では消費税を財源とする施設型給付費を市町村から受けることになる。地域で水準が異なる私学助成に対して、この給付費は国が基準(公定価格)を定め、より安定的な給付が受けられるという。

だが、入園希望者に対して正当な理由がない限り入園を断れないという義務が課されることになり、これが「建学の精神」を理由に園児を選ぶことができなくなるのではないかという不安につながっている。

一方、私立保育所の場合は、市町村からの委託契約で保育を行う従来の制度と大きな変化はない。しかし新制度の認定こども園(幼保連携型)に移行した場合、法律上、学校教育としての幼児教育ができるようになるため、より特色ある幼児教育や仏教教育を前面に打ち出せるとの見方もある。さらに市町村の監査を受けなくてもよくなる場合もあり、経営の自由度が増すとの指摘がある。