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仏教は生きている人のため 寺院と縁結ぶ「ペット供養」(3/3ページ)

2016年10月12日付 中外日報(深層ワイド)

“チャンス”に注目する研究者は縁結び直す機会になれば

エンディング産業展2016では、ペット関連商品も多く出品されていた(提供:内藤理恵子氏)

ペット供養についての研究がある内藤理恵子・愛知大国際問題研究所客員研究員の話 未婚化・晩婚化、少子化など社会における家族関係が変化し、個人主義的な傾向が強くなっている。その愛情の行き先がペットに向かっていることがペット供養の増えた一因として指摘できる。小型犬を室内飼いすることも定着したことで、まるで自分の子どものような思い入れを持つ人も増えてきた。

現在の犬や猫の平均寿命はどちらも約15歳。それだけの期間「里親」のような感覚で過ごしてきたと思えば、亡くしたときの悲しみの大きさは想像できるだろう。

そのため、できるだけ丁寧に葬送をしたいニーズが生まれている。ペット用の棺をはじめ「お見送りグッズ」や「エンバーミングセット」なども登場。「手元供養」や「自宅用墓石」などは、ペット供養を行う寺院にとってはライバルとなるかもしれないが、法要ができるのは僧侶だけであり、うまくすみ分けていく必要がある。

動物嫌いの檀家の反対などが理由で新たに取り組めない寺院は多い。しかし、これまでの地縁・血縁で結ばれていた関係が崩壊し、孤独な現代人にとってペットは心を許せる存在。ペット供養を通じて、寺院との縁を結び直す機会とすることもできるはず。むしろチャンスとして、無檀家の寺や無住の寺を再興する際の要と考えることも可能なのではないか。