ニュース画像
大谷光淳門主が臨席した開繙式(18日、龍谷大大宮学舎本館)
主な連載 過去の連載 エンディングへの備え
苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
購読のお申し込み
新規購読キャンペーン
紙面保存版
トップ> 深層ワイドリスト> 僧侶連携し檀家離れ防ぐ 法灯守る地域での共同教化

僧侶連携し檀家離れ防ぐ 法灯守る地域での共同教化(4/4ページ)

2016年11月23日付 中外日報(深層ワイド)

広島県三次市での意識調査お寺は地域の象徴だ 仏事通じて子らと交流

浄土真宗本願寺派総合研究所で、地域の寺院活動や活性化について研究している那須公昭研究員(36)は、人口減少社会の中の寺院の在り方について、「悲観的なことばかり考えるのではなく、なぜ今もお寺が田舎やへき地に残っているのか。それを考える方が、これからの寺院運営を考える上で参考になる」と話す。

那須氏が関わった広島県三次市作木町での意識調査で「寺院はなぜ必要か」との問いに、「教えを学ぶ場だから」など10項目の回答を用意したところ、大半の住民が「地域の象徴だから」の項目を選んだ。

人口減少地では行政サービスが低下し、互助システムが必要になるが、那須氏は「地域の象徴として見られている寺院が行政の代わりになるのは難しくても、受け皿的役割は果たせる」と指摘する。

また作木町から各地に離郷している人たちも頻繁に地元に帰っており、理由を尋ねると葬式や法事など仏事に絡む事柄が多いことも分かった。その仏事で訪れる子や孫たちに、寺院側からきめ細かいアプローチをすることが大事だという。

那須氏は、人口減少社会の中で寺院が共同教化に乗り出す意義について、「地元のお寺巡りを企画したり、独居老人を見回ったりするなど、様々なことができる。仮に寺院が解散するときも、宗派を超えてその門徒や檀家をケアする態勢が整えられる。1カ寺や1宗派では得にくい行政の協力でも、超宗派の形ならば得られるケースがある。寺院は地元の文化的資源であり、地域社会に仏教を伝えていくことが何よりも大切」と話している。